導入効果は絶大! 交通事故が大幅に減少した「ゾーン30」って何?

歩行者等を守るための速度規制を実施する

「ゾーン30」という言葉を聞いたことがあるだろうか?

 ゾーン30とは、生活道路における歩行者等の安全な通行を確保することを目的として、区域(ゾーン)を定めて最高速度30キロメートル毎時の速度規制を実施するとともに、その他の安全対策を必要に応じて組み合わせ、ゾーン内における速度抑制や、ゾーン内を抜け道として通行する行為の抑制等を図る生活道路対策のこと。

 このゾーン30が導入されたのは、2011年。その導入のきっかけは、2010年までの10年間において、車道幅員5.5m以上の道路における交通事故発生件数は29.2%減少したのに対し、車道幅員5.5m未満の道路においては8.0%の減少にとどまっていて、車道幅員の狭い生活道路での、歩行者等への安全対策が急務とされたため。

事故件数は23.8%減少と効果大!

 すでに平成30年度末までに全国で3,649か所が整備されていて、生活道路が通学路になっている区域や、公共施設など高齢者・子供が利用する施設等を含む区域、観光施設等多数の歩行者等の通行が想定される区域などが、その対象になっている。

 ゾーン30での最高速度が30km/hに制限された根拠は、自動車と歩行者が衝突した場合、自動車の速度が20〜30㎞/hだと致死率が0.9%だったのに対し、30〜40㎞/hとなると歩行者の致死率が、2.7%に急上昇することがわかったため。

 ゾーン30として整備された道路には、路面に緑の表示で「ゾーン30」と記したり、これまであった中央線を抹消し、路側帯を設置・拡幅したり、狭さくやバンプ(路面の一部を凸状にする)を設置したりして、速度を抑制するよう工夫されている。

 気になるその効果だが、警察庁交通局によると、平成28年度末までに全国で整備した「ゾーン30」(3,105か所)において、整備前年度の1年間と整備翌年度の1年間における交通事故発生件数を比較したところ、事故件数は23.8%も減少。歩行者自転車事故に限っても19.4%減と、かなりの事故抑制効果があったと報告されている。

 また、通過交通量の抑制効果もあったとされ、今後も通過交通の抑制や自動車の走行速度の抑制の要望がある場所を中心に、ゾーン30の整備を進めていく動きがある。