トヨタ2000GTも採用! 「紙のように軽い」とまで評されたマグネシウムホイールが広まらないワケ

一般的なアルミと比べても軽量で燃費にも効果が期待できそう

 社外ホイールの場合、デザインだけでなくサイズや重量、素材にこだわる人は多いだろう。素材でいうと、スチールとアルミがお馴染みだが、マグネシウムもある。トヨタ2000GTが市販車で国産初採用したり、ハコスカのレース用ホイールなどにも採用された素材だ。マグネシウムホイール、略してマグホイールのメリットはどこにあるのだろうか?

 マグネシウムホイールの最大のメリットは軽さだ。同じ形状の場合重量はアルミの約3分の2で、実際にマグネシウムホイールを持ってみると、かなり軽いことがすぐに実感できる。その昔は大げさだが、紙のように軽いなどと表現されることもあったほどだ。

 これだけ軽いと、バネ下重量の軽減に大いに貢献するので、サスペンションの路面追従性や乗り心地、加速性能、ハンドリングはもちろん、ブレーキの効きも向上するなど採用効果は大きい。

ガリ傷厳禁など取り扱いが少々難しいのがデメリットか

 一方、デメリットはというと、酸化しやすいのでガリ傷を作ってしまったらすぐに補修する必要があるということ。アルミ合金に比べるとマグネシウム合金は衝撃そのものにも強くなく、熱処理で工夫したり、デザインでもできるだけ分散できるようなものにするなどして対策している。また、理科の実験でやったようにマグネシウムは燃えやすいのだが、最近は難燃性のものが開発されたので、その点は問題にはならなくなっている。

 価格についてはメリットが大きい割に、サイズによってはアルミホイールと比べてもそれほど高くないモデルもある。たとえば8本スポークでお馴染みのワタナベでは同じデザインやサイズでアルミとマグネシウムの両方を用意していて、それで比較しても1本あたり、1万5000円から2万円ぐらいの差だ。

 トヨタ2000GTなど走りにこだわるモデルが標準装着していたものの、純正での採用が進まないのは価格というよりも、扱いにくさが理由と思っていいだろう。たとえばガリ傷ができたら、すぐに補修するというのは、やはり一般ユーザーには無理な話ではなかろうか。