老若男女問わずの熱狂はもはや伝説! 西部警察の劇中車を貴重な「ベース車カタログ」で振り返る

クルマ好きにはたまらないレアなカタログがずらり

 西部警察は今や伝説となっている。ちなみに刑事ドラマと言っても、大門軍団が暴れまくるハチャメチャで痛快なものだった。その人気は凄まじく、1979年に放送を開始して1984年までの5年間、パート3までシリーズ化されて放映された。スポンサーが日産だったこともあり、劇中車にはさまざまなクルマ達が登場したのはご存じの通とおりで、雑誌やウェブでもよく紹介されている。今回は劇中車を振り返りながら、そのカタログを見てみることにしよう。専門店の協力を得えて集めた、レアなカタログばかりだ。

1)マシンX (C210型スカイライン)

 渡哲也演じる大門圭介が率いるのが大門軍団。その大門が駆るのがマシンXだ。ベースは5代目スカイライン、つまりジャパン。もちろんグレードは2000GTターボだ。

 カタログはターボのみのものも作られていて、表紙から精悍さをアピール。中身は写真を大胆に使いつつ、スカGターボの文字がデカデカと入るなど、クルマ好きにはたまらない。監督官庁を刺激しないように、省燃費と高性能を両立が各所でアピールされていて、そもそも当時馴染みがなかったターボについても詳細に解説している。とくに追加登場時の本カタログ(テールが入っていないほう)は自動車雑誌ぐらいの読み応えがある。ちなみにテールが入っているほうは簡易カタログとなる。

2)スーパーZ (S130型フェアレディZ)

 なんと劇中ではガルウイングに改装(1500万円かかったとも!?)。理由は大門がショットガンを撃ちやすいようにというのが西部警察らしい。

 ベースは2代目フェアレディZのS130型。5ナンバーなのが変だというので話題になったため、こちらはNAがベースのようだ。カタログの作りは硬派そのもので、写真が大きくてまるで写真集のよう。ターボだけでなく、デュアルエギゾースト(原文ママ)や、ポテンザ86Mという日本初の60タイヤ採用を大々的に謳っているのは時代である。「おまえを、待ち焦がれていた」というフレーズには涙モノだ。

3)特別機動車両SAFARI 4WD (VRG160型サファリ)

 大門が自分好みに仕上げたのがこちら。サファリといえば巨体だが、後部は作戦司令室になっており、フロントノーズやルーフに放水銃が付いていて、高圧噴射が可能。ドラマ内では高圧噴射によりクルマを破壊していた。

 表紙はベースとなったグレードではないのであしからず。キャッチコピーは「脱ミリタリースタイルの“ニューイメージ・4WD”」で、三菱のジープを意識したものだろう。4WDにも新しい波がやってきたらしい。とはいえ「地平を超えろ、野生のなかへ飛び込め」というから、結局はワイルドなカタログだ。

石原裕次郎演じる小暮課長の愛車はガゼールのオープン!

4)マシンRS/RS-1/RS-2/RS-3 (R30型スカイライン)

 西部警察パート2と3になると同じスカイラインながら、6代目にスイッチ。マシン名もRSとかなりスカイラインを意識したもの。初めにRS、パート3でRS軍団として1から3が登場した。RS-1は攻撃・戦闘指揮車でなかはコンピュータがぎっしり。RS-2は情報収集車でRS-3は情報分析車なのだが、過激なのはRS-1。エンジンは280馬力のFJ20改で、リヤから噴射するアフターバーナーを搭載し、加速力もアップ。ルーフには大口径の機関砲を2門装備していてもはや軍隊レベル。

 劇中車はNAとターボの両方があったが、やはり一番の話題は名機FJ20を積んだRSターボの登場だ。カタログも強力アピールで、赤ヘッドエンジンの写真を1ページどーん! だったりする。さらに別冊として12ページもの綴じ込みが付いていて、RSに投入される技術についてこと細かく解説しているのは大注目だ。

5)ガゼールオープン (S110型ガゼール)

 大門の上司が石原裕次郎演じる小暮課長。モノマネでもお馴染み、ブラインド越しに外を見たり、署内でブランデーを飲むのが小暮課長だ。彼の愛車がこちらで、ガゼールにはオープンはないため、わざわざ製作したものとなっている。さらに自動車電話付き。ちなみに1979年に自動車電話は実際にサービスを開始していて、最先端のツールだった。

 ガゼール自体はシルビアの兄弟車で、レースでも活躍したものの人気は今ひとつだった。注目は日本初の「エレクトロニクスを凝縮したドライブコンピューター」を装備している点で、カタログでも大きく取り扱っている。ただし、機能も距離や時間が測れる程度の簡単なもの。計算機のような見た目だと思いきや、本当に計算が可能だ。全体的に高級感をアピールしているが、半分ぐらいはイラストだったりする。また、アメ車のトランザムみたいなボンネットにも注目。

6)ブラック・カタナ (GSX1100Sカタナ)

 石原プロだけに、舘ひろしも出演。クールス出身であるためバイクのイメージが強く、西部警察でももちろん駆っている。その代表格がブラック・カタナだ。当時、最先端のデザインと言われたカタナを黒くしたもので、低いハンドル位置も渋い。

 最近カタナの新型が発売されておおいに話題になっているが、初代は1982年に発売された。ただし、1100ccは当時の日本では販売できず、海外専売だった。そのスタイルは画期的で世界中が驚愕し、発表されたドイツの地名を取って「ケルンの衝撃」と呼ばれるほど。その初期型をスズキ協力のもと、劇中車として登場させている。全長のショート化などはされているが、銃などの特別装備はなし。

 海外仕様を使っていたので、当然カタログは英語版。バイクのカタログだけにページ数は少ないが、エンジンの透視図が出ていたりと見応えは十分。走行シーンはフツーの日本の道だったりする。

その他)破壊車

 西部警察をはじめとした石原プロの刑事ドラマといえば破壊シーン。記録によればなんと4700台ぐらい壊したというから凄い。もちろん新車は使われず、セドリック(230、330,430)を中心とした型落ち車&低グレードばかり。

 ディーゼルグレードも多かったので、2冊はディーゼルのものをご用意。高級サルーンとディーゼルがいかにベストマッチかを語っているのには注目だ。今見ると、日産らしいデザインで懐かしさいっぱい。

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