期間内なのにツヤが消えた? 意外と難解なクルマの「ボディコーティング寿命」の見極め方

各メーカー厳密な劣化テストを行ない寿命を設定している

 今や施工するのが当たり前となっているボディコーティング。専門店だけでなく、新車時にディーラーであらかじめかけてもらうというのも増えてきている。成分はいろいろとあって、やはり人気は強固な被膜でがっちりとボディを守ってくれるガラス系だろう。持続力も従来の樹脂系よりも飛躍的に伸びていて、3年から5年ぐらい。長いものでは10年というのもあったりする。

 そもそもコーティングの寿命というのはどこで判断するのか? 各液剤メーカーでは水を掛け続けたり、日光や紫外線などに当てて劣化テストを行なっていて、その後の水弾き具合などが何割ぐらいになっているかで、寿命の時期を判断している。もちろんリアルタイムでは計測できないので、24時間当て続けたものを実際の環境に換算するなどして、寿命を設定している。

 一方、我々の目からすると、水弾きをあまりしなくなったり、ツヤが無くなってきたときに「コーティングが落ちてきたな」と思うことが多い。実感というのは重要で、その時かなり落ちてきているのは事実だろう。ただし、コーティングの被膜というのは、皮が剥けるように一気になくなるのではなく、わかりやすく言うとまだら状に薄いところができてくるイメージだ。

 そのため効果が薄れてきたと思っても、完全に被膜がなくなっているのではないというのは覚えておいてほしい。ちなみに施工のプロも被膜が見えるわけではなく、水をかけたり、ツヤを確認したりして判断することが多い。

指定よりも少し早めの再施工がオススメ!

 たとえばオイルで考えると、交換時期は1万km毎の指示だとしても、5000km超えたあたりで音が大きくなってきたり、フィーリングにがさつきが出たりすることはある。しかしその時、エンジン内部の表面被膜は落ちてきていても、問題のない性能は確保されている。クルマ好きなら5000kmで交換するし、実用性重視でランニングコストをしっかりと想定するなら指示通りの1万kmで交換するだろう。つまり、どこで交換するかという判断は人それぞれということだ。

 同じことはコーティングにも言えて、バリバリに撥水しないと意味がないと考えるか、ある程度効果が薄れてきたときを寿命とするかは人によって異なってくる。ただメーカーや施工元が発表している持続期間というのは、先にも紹介したように限られた試験環境から算定されたもの。実際は紫外線や水分だけでなく、排気ガスや走行風に混ざるゴミや汚れによっても被膜はダメージを受けていくので、発表されている期間よりも短くなることが多い。また、施工技術や施工前の状態、メンテナンス状況(被膜の補充)にもよるが、これはコーティングに限らず、生活まわりのいろいろなアイテムでも言えることだろう。

 実際の寿命の判断、再施工の見極めとしては、水弾きやツヤが落ちてきたなというタイミングがベスト。ついに効果がわからなくなったという時点でも、被膜は残っているのでその時点でも磨き直して古い被膜を取り除き、再施工すれば十分だろう。また発表されている持続期間を目安にするなら、安全マージンを考えて7割ぐらいのところを寿命とするといい。