50万部超えの人気シリーズ『察しない男 説明しない女』『不機嫌な長男・長女 無責任な末っ子たち』(ともにディスカヴァー)の著者である五百田達成さんの最新書籍から、夫婦のコミュニケーション不全を解決するヒントを紹介する短期集中連載。8回目の今回は「反論」のコツをお届けします。

今回のお題:反論

「玄関の靴、ちゃんとしまおうよ」
「そっちだって、鼻かんだティッシュを置きっぱなしじゃない」

「そんなキツい言い方しなくてもいいでしょ?」
「そっちだって、いつも言ってるよ?」

妻・夫から何かクレームを言われる。かちんときて「そっちだって」と応戦をする。よくあるケンカの光景です。

基本的に話し合いにおいて「そっちだって」はNGと心得ましょう。
気持ちはわかります。いきなり不備や欠点を指摘されれば、誰だってムッとします。
「私ばっかり責められるのは心外だ。そっちだって……」と憤りたくもなる。
ですが、相手としては話をすり替えられた気がしてしまう。夫が鼻をかんだティッシュを置きっぱなしにしていようとも、 妻が玄関を散らかしていることに変わりはないのです。それとこれとは別問題。まずは目の前のことについて、話し合うべき。

「玄関の靴、ちゃんとしまおうよ」
「あーごめん、ごめん。ちゃんとしまうようにする」

「そんなキツい言い方しなくてもいいでしょ?」
「たしかに言いすぎた。ごめん」

そうやって目の前の問題を片づけたら、ようやくこちらの言い分を始めてOKです。
「気になってたんだけど、鼻かんだティッシュを置きっぱなしにするのやめてくれる?」
「私も、前に似たような言われ方をして傷ついたよ」

話は一つひとつ進めるべき。相手の不備を持ち出すとしても、まずは自分の非を認めてから。目の前の議題を一つひとつ片づける忍耐強さが、話し合いには必要です。

話を変えない、 話をさかのぼらない

相手から言われたひと言に刺激を受け、 猛烈な勢いで過去の出来事が次々と繋がるー。
人間の脳にはこんな現象が頻繁に起きます。

たとえば「玄関の靴、ちゃんとしまおうよ」と夫に言われた妻は、「いやいや、あなただっていつもだらしない」と思う。
さらに「そういえば夫は服も脱ぎっぱなし、読んだ雑誌は置きっぱなし。そもそも普段は掃除もしないし、子どもの面倒も全然見てくれない。私はいつもこんなに大変なのに……!!!!!!!!」と思考は一瞬でスパーク。

その結果、夫に突然「っていうか、子どもの面倒ちゃんと見てよね!」と爆発してしまう。これも夫からしたら「?」です。 「いまは玄関の靴の話だろ?」となるでしょう。

もちろん、 「子どもの面倒をもっと見てほしい」という要望は当然だし、夫に言うべき。でもそれはいまではない。そんな大きな爆弾は、売り言葉に買い言葉でぶつけるにはもったいないのです。それはできれば日と場を改めて、冷静に徹底的に話し合いましょう。

ポイント



反論は自分の非を認めてから

書籍『不機嫌な妻 無関心な夫』の抜粋記事をすべて読む
https://woman.mynavi.jp/kosodate/keyword/3725

書籍『不機嫌な妻 無関心な夫』について

「夫婦間がなんとなくギスギスしている」、「話すことは子どものことばかり」など、夫婦間のコミュニケーションについてのお悩みを解決する1冊。夫婦の会話で気を付けたい50のルールを、○×形式で、わかりやすく紹介しています。書籍のなかでは、

●基本のルール

●家事・育児の分担

●時間とお金の使い方

●日常生活の過ごし方

の4項目の会話についてまとめています。

著者プロフィール 五百田達成(いおた たつなり)さん
作家、心理カウンセラー、米国CCE,Inc.認定 GCDFキャリアカウンセラー。東京大学教養学部卒業後、角川書店・博報堂・博報堂生活総合研究所を経て独立。著書に、『察しない男 説明しない女』『不機嫌な長男・長女 無責任な末っ子たち』シリーズ(ともにディスカヴァー)、『特定の人としかうまく付き合えないのは、結局、あなたの心が冷めているからだ』(新潮文庫)などがある。『スッキリ!!』(日本テレビ)を『この差って何ですか?』(TBS)をはじめ、テレビ、雑誌などのメディアに出演多数。

http://www.iotatatsunari.com/

(文:五百田達成『不機嫌な妻 無関心な夫』(ディスカヴァー)より一部抜粋/マイナビウーマン子育て編集部)