「ダイエット中だからパンを控えているけど、本当は大好き……食べてもいいパンや、太りにくい食べ方はないの?」そんな人に向けて、ダイエット中におすすめのパンや、太りにくい食べ方、食べるときの注意点を紹介していきます。

ダイエット中、パンに注意したほうがいい理由

パンはおもに以下のような理由で、ダイエット中は注意して摂りたい食品です。

バターや糖分の摂取量が増えがち

パンは元々、材料としてバターや砂糖を使用していることが多いです。また、こうした材料を不使用のパンでも、食べるときには、バターやジャムなどと合わせることが多いと思います。

そのため、パンは大きさの割に高エネルギーになりがちで、ダイエット中に食べ過ぎると痩せにくくなる可能性があります。

血糖値を上げやすいものが多い

精製された小麦粉を使った白いパンは、「GI値」が高く、血糖値の上昇を招きやすいという特性も。GI値とは、血糖値の上昇しやすさを表す指標で、数値が高いほど血糖値を上げやすく、脂肪蓄積につながりやすいと考えられています。

小麦のパンのGI値は75程度 で[*1]、グリセミックインデックス財団の定義によると[*2]、以下のように「高GI食品」に該当します。

GI値の区分と代表的な炭水化物

種類 GI値 代表的な炭水化物 高GI食品 70以上 白ごはん 、小麦のパンなど 中GI食品 56〜69 うどん 、そば など 低GI食品 55以下 スパゲッティ 、オートミール など

早食いになりやすい

ご飯は粒状なので、食べるときは自然とよく噛みますが、パンはあまり噛まなくても飲み込みやすい食品です。さらに、お箸を使わず、手で食べるという点からも、つい早食いになってしまいがち。早食いは肥満につながりやすいため[*3]、パン食はあまりダイエットには向いていないといえるでしょう。

ダイエット中におすすめのパン

ダイエットに向いていないとしても、どうしてもパンが食べたい!という人に向けて、ダイエット中におすすめのパンを紹介します。

食物繊維を多く含むパン

以下のようなパンには、食物繊維が多く含まれています。食物繊維には、体内での糖の吸収を緩やかにすることで、血糖値の急上昇を抑える働きがあります[*4,5]。

食物繊維の豊富なパン

ライ麦パン、全粒粉パン、ブラン(ふすま)パン、大麦パン など

最近では、コンビニでもブランの配合されたパンを手軽に購入することができるということもあり、多くのダイエッターから人気を集めているようです。

噛み応えのあるパン

ふわふわとやわらかい食感のパンよりも、以下のような、かたくて噛み応えのあるパンのほうが、早食いを防止できるのでダイエット向きです[*3]。

よく噛んで食べられるパン

フランスパン、ドイツパン、ベーグル など

ダイエット中にパンを食べたいときは、上記のような、食物繊維豊富なパンや、かたい食感のパンを優先的に選ぶと良いでしょう。

ダイエット中におすすめではないパン

以下のパンは、ダイエットがスムーズに進まなくなる可能性があるので、ダイエット中は極力控えるのがおすすめです。

白いパン

前半でも説明しましたが、精製された小麦を使った白いパンは、血糖値を上げやすいのでできるだけ避けるようにしましょう。

クリームやフルーツを含む甘いパン

生クリームあんパンや、フルーツペストリーなど、甘いクリームやシロップ漬けのフルーツが入ったパンは、血糖値を上げやすい砂糖が多く含まれるので、ダイエットには不向きです。

実際に、メロンパンやクリームパンなどのような甘いパンは、なんとドーナツよりも血糖値を上げやすかったというデータもあります[*6]。

食べるパンの種類や量によっても異なりますが、いずれにしても甘いパンは血糖値を上げやすいため、避けたほうが良いでしょう。

揚げたパン

カレーパンや、きなこ揚げパン、ドーナツなど、油で揚げているパンは、油をたっぷり含むので、大きさの割に高エネルギーです。油はたった1gあたりでも約9kcal、大さじ1杯では100kcal以上のエネルギーがあります[*7, 8]。カツサンドなどの、揚げ物の入ったパンも同様ですので、気をつけましょう。

ダイエット中におすすめではないパンを紹介しました。これらのパンをどうしても食べたいときは、量を少なめにしたり、夜ではなく朝やお昼に食べたりするようにしましょう。

ダイエット中におすすめのパンの食べ方

ダイエットを効率よく進めたい時におすすめのパンの食べ方を紹介します。

バターやマーガリン、ジャムなどは極力つけない

食パンは、何もつけずにそのままトーストするだけでも、パンの香ばしさを味わうことができます。何かつけたいというときは、ごく少量にすることで、糖質や脂質の摂りすぎを防止しましょう。

風味を足したいというときは、血糖値の急上昇を抑えてくれると言われるエクストラバージンオリーブオイルを選ぶのがおすすめです[*9]。

パンの前におかずを食べる

パンは、単品でも食事として成り立つように感じられるため、他のおかずを食べずに、パンだけで終わらせてしまうことがあるかもしれません。

しかしそれでは、たんぱく質やビタミン、ミネラル、食物繊維などの栄養が不足してしまうため、食事をパンだけで済ませることのないよう注意しましょう。

それならハムや野菜入りのサンドイッチを選べばいいのかな、と思うかもしれませんが、コンビニなどのサンドイッチは、たんぱく質や野菜の量が少ないことが多いです。

また、サンドイッチになっていると、おかずと主食(パン)を一緒に食べることになりますが、食事開始から少なくとも5分間は野菜やたんぱく質などを含むおかずを食べ、その後、炭水化物を含む食品を食べ始める、いわゆる「食べ順ダイエット」はダイエットに有効と言われています[*10]。

そのため、サンドイッチ含めパンを食べるときは、パンを食べる前にまず、たんぱく質や野菜のとれるおかずを何かプラスするのがおすすめです。

ダイエット中にパンを食べるときの注意点

ダイエット中にパンを食べるときの注意点を解説します。

食べ過ぎない

パンは軽い食感なので、ついたくさん食べ過ぎてしまうこともあるのではないでしょうか。

パンの適量は、身体活動量「普通」の成人女性の場合、食パンなら1食につき6枚切り1.5〜2枚程度が目安となります[*11]。

ただし、筋肉量や日々の運動量などによって、適切な摂取量は人によって異なります。日ごろほとんど運動をしていないという人の場合は、1回に食べる量は1.5枚以下を目安にするのが良いでしょう。

ダイエット中でも食べられる!おすすめのパンレシピ3選

ダイエット中におすすめの、パンを使ったレシピを紹介します。

市販のサラダチキンで手軽に!ライ麦パンのチキンマヨサンド

エネルギー286kcal、糖質30.5g(ともに1人分)

・材料(1人分)

ライ麦食パン6枚切り1枚、サラダチキン 1/2枚、サニーレタス1枚、マヨネーズ 小さじ2、粒入りマスタード 小さじ1

・作り方:

【1】トーストしたライ麦食パンにマヨネーズと粒マスタードを塗り、半分にカットする

【2】水洗いして、キッチンペーパーで水気をとったサニーレタスと、薄切りにしたサラダチキンを【1】のパンで挟む

・ポイント:

マヨネーズは少なめにして、マスタードでアクセントをきかせることで低エネルギーに。ゆで卵や野菜のスープを添えるなどして、たんぱく質と野菜を揃えると、より栄養バランスがよくなります。

フランスパンで!豆乳パングラタン

エネルギー 361kcal、糖質33.3g(ともに1人分)

・材料(1人分)

フランスパン 2切れ(50g)、豆乳100ml、卵1/2個、なす1/4本、ピーマン1/2本、トマト1/4個、ノンオイルツナ缶 1缶、オリーブオイル 小さじ1、とろけるチーズ 10g、ハーブソルト 少々、パセリ 少々

・作り方:

【1】ボウルに豆乳と卵を入れてよく混ぜて、1.5cm角にカットしたフランスパンを加えて液をしみこませる

【2】フッ素加工のフライパンにオリーブオイルを入れて加熱し、1.5cm角にカットした野菜とツナ、ハーブソルトを加えて炒める

【3】耐熱容器に【1】を入れて、上から【2】をのせる

【4】とろけるチーズを散らしてオーブントースターで7〜8分、チーズにこんがり焦げ目がつくまで焼く

・ポイント:

日にちが経ってかたくなってしまったフランスパンでもおいしく食べられるアレンジレシピ。たんぱく質と野菜も一度にとれます。お子さんが食べなかったパンの耳を活用しても◎

スモークサーモンのベーグルサンド

エネルギー 304kcal、糖質44.7g(ともに1人分)

・材料(1人分)

ベーグル 1個(80g)、スモークサーモン 3枚、玉ねぎ10g、◆カッテージチーズ15g、◆ヨーグルト(無糖)15g、◆塩 少々、◆ブラックペッパー、ケッパー3粒、ルッコラ 10g

・作り方:

【1】玉ねぎは繊維と直角に薄切りにし、水にさらしておく

【2】ベーグルは横半分にカットして、トースターで軽く温めておく

【3】ベーグルの断面に、◆を混ぜて作ったチーズソースを塗り、水気をきった玉ねぎとケッパー、ちぎったルッコラ、スモークサーモンをのせる

【4】もう片方のベーグルで挟んだらできあがり

・ポイント:

高カロリーなクリームチーズは使用せず、脂質の少ないカッテージチーズとヨーグルトで代用することでカロリーダウン。

まとめ

ダイエット中におすすめのパンの種類や、食べ方、注意点などについて解説しました。パンは、血糖値を上げやすかったり、早食いにつながったりしやすいため、うっかり食べ過ぎるとダイエットが進みにくくなってしまいます。食べる種類や量に気を付けることで、ダイエットが停滞するのを防止していきましょう。

この記事の執筆者 猪坂みなみ先生(管理栄養士)
大学卒業後、大手食品メーカーにて商品企画や研究開発などに従事。ダイエットアドバイザー、料理研究家助手、医療ヘルスケアベンチャー企業の商品企画職等を経て、現在はLINEで気軽に取り組めるパーソナルダイエットプログラム「ダイエットナビ」の運営や、ヘルスケア領域の新規事業開発アドバイザリー、法人向けの健康経営サポート等を行う。「できない」自分を責めずに健康をキープできる方法を常に研究中。
◆Diet Solution Lab -ダイエットソリューションラボ- HP:http://diet.love--life.net/

(文:猪坂みなみ)

※画像はイメージです

参考文献
[*1]THE UNIVERSITY OF SYDNEY, Glycemic Index
[*2]Glycemic Index Foundation:About Glycemic Index
[*3]eヘルスネット 速食いと肥満の関係
[*4]公益財団法人日本医療機能評価機構Minds版ガイドライン解説「穀物繊維」
[*5]e-ヘルスネット 食物繊維の必要性と健康
[*6]間食指導の情報ファイル 間食のジャンル・食品別データ「菓子パン・惣菜パン編」
[*7]日本食品標準成分表2020年版(八訂) 第章 14 油脂類
[*8]国立健康・栄養研究所 『栄養摂取状況調査のための標準的図版ツール(2009年版)』に基づく重量目安表(2009版)
[*9]Violi F. et al.: Extra virgin olive oil use is associated with improved post-prandial blood glucose and LDL cholesterol in healthy subjects, Nutrition & Diabetes volume 5, pagee172(2015)
[*10]関西電力医学研究所 保健指導における「食べる順番」に重点をおいた食事指導の有効性を証明
[*11]長寿科学振興財団:健康長寿ネット「主食(ごはん・パン・麺)の摂取量の目安」

※本記事は子育て中に役立つ情報の提供を目的としているものであり、診療行為ではありません。必要な場合はご自身の判断により適切な医療機関を受診し、主治医に相談、確認してください。本記事により生じたいかなる損害に関しても、当社は責任を負いかねます