ご当地マナーを尊重する

マナーの基本は相手を思いやり、尊重する心を自然にスマートに実践すること。その時やその場、そこにいる人々、自分の置かれている立場などを考え、最もふさわしい振る舞いをすることが、礼儀作法、エチケット、マナーの真髄です。
言語や宗教、文化や歴史が異なればマナーもまた、国によって異なるのは当然です。ただ、その根底にあるのは、相手を思いやる気持ちや相手を尊重する心遣い。国や民族が違っても、大きく変わるものではありません。相手を思いやり尊重する心遣いの基本として、マナーは「郷に入っては郷に従え」が重要です。

例えば、日本では食べ残しは無礼とされますが、中国の酒席では「食べきれないほどたくさんのご馳走で、厚いもてなしを受けました」という意味から、少し料理を残すのがマナー。もったいないから、と出された料理をすべて食べてしまうと「十分なもてなしをされなかった」という意味になってしまいます。中国でご招待をいただいた時には、思い出してくださいね。

日本ならではの素敵な習慣

日本には日本ならではの習慣が多くありますよね。その一つがご祝儀。でも今一つ、何のためにあるのかわからない人も多いかと思います。海外の「チップ」とは違うのでしょうか?

ご祝儀とは、婚礼関係やお祝い行事の際に、お世話やお手伝いをいただく方々に対して贈る、謝礼としての「心づけ」のことです。

心づけとは漢字の通り「気をつけること」。つまり注意、配慮、心添えを意味します。そこから派生して「世話になる人に感謝の気持ちを示すために与える金銭や品物、ご祝儀」の意味が生まれます。

つまりご祝儀とは、もともとは相手への感謝の気持ちや配慮が「金銭」を贈る習慣として定着したものなのです。この点がよりビジネスライクな発想の、海外のチップの習慣との大きな違いと言えそうですね。

心づけの贈り方

では、実際に結婚式などを手伝ってくれた方や、ごあいさつをお願いした相手へ「心づけ」を贈る際、相場はあるのでしょうか?

これにはさまざまなサイトがありますが、関係性×相手の年齢によって、1〜3万円、10万円程度と幅広いのですが、だいたいの相場があるようです。そして、もちろん「感謝の気持ち」を表すものなので、自分としてのお礼の気持ちをその相場に照らし合わせて考える必要がありそうですね。

ライター:幸雅子
出典:『正解のない大人のマナー集』
監修:福島由美/イメージコンサルティングサロン ユミ代表。イメージコンサルタント・人財育成トレーナー・司会。1976年東京都生まれ。青山学院大学経営学部卒業後、1998年株式会社リクルートに入社し、広告企画営業を担当。リクルート勤務の傍ら2000年よりマナー研修講師、婚礼司会者としても活動し、2008年に独立。カラー診断・ファッション・メイクアップ・マナー・立ち居振る舞い・話し方などのトータルイメージアップ指導を行う。