【ワシントン=海谷道隆】米下院は26日、首都ワシントン(コロンビア特別区)に州の地位を与える法案を賛成232、反対180の賛成多数で可決した。法案が成立すれば、51番目の州が誕生することになるが、上院で多数を占める共和党とトランプ大統領は反対しており、現状で実現する見込みは極めて薄い。

 同種の法案が議会で可決されるのは初めて。法案では、州昇格に伴い、新たに上院2議席を割り当て、投票権のない地元選出の下院代表を投票権を持つ正式な下院議員とする。民主党支持者が圧倒的に多いワシントンでは、民主党が議席を独占する可能性が高い。

 今回、下院での可決にこぎ着けたことで、将来的に、民主党大統領のもとで、民主党が上下両院を制した場合は、州昇格が現実味を増すことになりそうだ。

 特別区は、州に比べ、連邦政府が大きな権限を持つ。ミネソタ州での黒人男性死亡事件を受けた抗議デモをめぐり、政府が首都で威圧的な治安維持対策を取ったことに反発する人々の間で、権限の強い州昇格を目指すべきだとの意見が広がっていた。