大統領改憲案を一部公表 前文に光州事件など挿入=韓国

大統領改憲案を一部公表 前文に光州事件など挿入=韓国

【ソウル聯合ニュース】韓国青瓦台(大統領府)のチョ国(チョ・グク)民政首席秘書官は20日、文在寅(ムン・ジェイン)大統領が国会に発議する憲法改正案の前文と基本権に関する内容を発表した。文大統領は26日に予定する発議に先立ち、改憲案を分野ごとに国民に詳細に説明するよう指示していた。

 改憲案では、現行の憲法に明示されている1960年の「4・19革命」に加え、民主化運動の過程で重要な意味を持つ79年の「釜馬抗争」、80年の「5・18民主化運動」(光州事件)、87年の「6・10抗争」(6月民主抗争)の民主理念を前文に明示した。朴槿恵(パク・クネ)前大統領を罷免に追い込んだ市民らによる「ろうそく革命」は、現在進行形という理由で含まれていない。

 また、国際社会が韓国に期待する人権レベルや在韓外国人200万人時代を迎えた韓国社会の現状を踏まえ、人間の尊厳性と幸福追求権、平等権、生命権、身体の自由、私生活の自由など普遍的に保障すべき基本権については、その主体を「国民」から「人」に拡大した。ただ、職業の自由や財産権の保障など社会権的な性格が強い権利、自由権など国民経済と国の安全保障に関わる権利については主体を「国民」と限定する。

 労働者に対する正当な待遇と二極化解消、持続可能な成長を目指し、労働者の基本権も画期的に強化している。日本による植民地時代と軍事独裁時代における使用者の観点からつくられた「勤労」という単語を「労働」に修正し、国に「同一価値の労働に同一水準の賃金を支給する」ことへの努力義務を課した。

 労働条件の決定過程で力のバランスが取られるよう「労使対等決定の原則」を明示し、労働者が労働条件の改善や権益保護のための団体行動権を持つことを明確にした。チョ氏は、現状では労働者生存の根本を揺るがす人員整理に反対する場合に違法の判決が出ているとし、「団体行動権の範囲を一定部分、拡大したものとみればよい」と説明した。

 特に、公務員にも原則として労働三権を認め、軍人など法が定める一部の例外に限りこれを制限するとした。

 焦点となっていた検事の令状請求権条項は削除された。チョ氏はその理由を「経済協力開発機構(OECD)加盟国のうちギリシャ、メキシコを除き憲法に令状請求の主体規定を持つ国はない」と説明。一方で、令状請求権規定の削除は令状請求の主体に関する内容が憲法で定める事項ではないということにすぎず、検事の独占的な令状請求権を認めている現行の刑事訴訟法は有効だとした。

 あわせて、国民主権を強化するため、不適格な国会議員を投票で罷免できるリコール規定、国民が直接法案を発議できる規定を新設する。チョ氏は「今回の改憲は基本権と国民の権限を強化する国民中心の改憲になるべきだ」と述べた。

 改憲の内容や大統領による改憲案発議の是非を巡り、与野党は激しく対立している。与党の共に民主党は、最大野党の自由韓国党が改憲の足を引っ張っており大統領による発議はやむを得ないと訴えている一方、自由韓国党をはじめとする野党は、大統領の改憲案発議は独裁時代の発想であり、6月の統一地方選を有利に戦うことが狙いだと与党を批判している。


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