樹齢約300年 藤枝の大茶樹で茶摘み
林国広
県内最古とされる樹齢約300年の「藤枝の大茶樹(だいちゃじゅ)」(静岡県藤枝市瀬戸ノ谷)で茶摘みが行われた。
大茶樹は、平口好三さん(81)の茶畑にある在来種。平口家の祖先が1700年ごろに種をまいたとされる。高さ4メートル、周囲33メートルあり、茶樹の上部は、常設の足場を使って作業をする。3日に市職員や地元住民ら計約30人が、枝先に伸びた柔らかい「一芯二葉(いっしんによう)(新芽とその下の2枚の若葉)」を手摘みし、約20キロを収穫した。
平口さんによると、今年の新茶は4月の気温が高めだったこともあり例年より生育が早いという。
収穫された大茶樹の一番茶は非売品の煎茶「長寿の香り」として、市内の高齢者に縁起物として配られる。市によると、お茶にすると、一般の煎茶よりも薄い黄金色が特徴で、お茶本来の香りも強いという。
手摘み作業を手伝った同市在住の事務所員の石川珠妃さん(18)は「大茶樹の手摘みは今回で2回目。茶樹が大きいので下から上まで摘む場所が多くて摘み残しがないようにしないといけないので大変。おいしい煎茶になるのが楽しみです」と笑顔を見せていた。(林国広)