初めての個展で描きためた作品約30点を展示する松本奈々子さん=唐津市本町の旧唐津銀行

 唐津市の松本奈々子さん(82)の日本画作品展が、本町の旧唐津銀行本店で開かれている。初めての個展で、佐賀日本画会のグループ展に出品してきた約30点を展示している。21日まで。

 松本さんは唐津市唐房で生まれ、佐賀大教育学部美術科を卒業。唐津市内の中学校の美術教師として36年間勤務した。「写実的に描くことが好きだった」と日本画に興味を持ち、佐賀日本画会に入って制作に励んだ。

 生まれ育った漁村の風景や唐津神社の秋季例大祭「唐津くんち」の曳山や曳き子、家族や孫の成長を柔らかな雰囲気で描いた作品がそろっている。松本さんは「高齢となり、描きためた作品を地元の皆さんに見てほしかった。身近な題材ばかりだが、楽しんでもらえるとうれしい」と話す。(松岡蒼大)