3位メドベ選手、足をけがしていた ソチ五輪金メダリスト「男たち、見習え」と発破

By 太田清

 20日、フィギュアスケート世界選手権女子SPで演技するエフゲニア・メドベージェワ選手=さいたまスーパーアリーナ

 さいたま市のさいたまスーパーアリーナで行われているフィギュアスケートの世界選手権は22日、女子フリーが行われ、平昌冬季五輪女王のアリーナ・ザギトワ選手がSP、フリーともに1位の合計237・50点で初優勝。また、今シーズン不本意な演技が続き、ロシアの出場枠3に最後に滑り込んだエフゲニア・メドベージェワ選手もSP4位から順位を上げ3位に入り、ロシア勢が1位と3位を占めた。 

 2位は4回転サルコーを決めたカザフスタンのエリザベト・トゥルシンバエワ選手だが、同選手のコーチはザギトワさんのコーチで、平昌五輪当時、メドベージェワさんも指導(現在はカナダのブライアン・オーサー・コーチに師事)していたロシアの名コーチ、エテリ・トゥトベリゼさん。ロシアが存在感を示した世界選手権となった。 

 ロシア勢の大活躍を受け、2014年ソチ五輪の女子フィギュア金メダリスト、アデリナ・ソトニコワさんは、インスタグラムに「ムジキ(ロシア語で男たちの意。あまり丁寧な言葉ではない)、どうやって戦ったらいいか、見習って。今日はありえないことが起こった。女の子たち、あなたたちは女神よ」と書きこんだ。スポーツニュースサイト「スポルト24」が伝えた。 

 ロシアのフィギュアは女子勢の大活躍に比べ、男子勢は21日行われたSPでコリヤダ選手が10位、ラズキン選手が11位、サマリン選手が20位と低迷している。 

 一方、スポルト・エクスプレス紙(電子版)などによると、3位に入ったメドベージェワさんはフリーの演技後、記者団に対し20日のSP前のウォーミングアップで、太ももの筋肉を傷めていたことを明らかにした。けがをしたが逆に「痛みが私に力をくれた。あるだけのエネルギーを絞り出せた。少しずつ悪くなって、今日は本当に痛かったんだけど、痛みのおかげで発奮できた」と強調した。

 また「私は成長して、本当に大人の女性の体になった」とした上で、平昌五輪後、体重調整に苦労したエピソードも披露。「乾いた、陸上選手のような体を目指しています」と語った。 (共同通信=太田清)

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