【6月24日 AFP】米国立アレルギー感染症研究所(NIAID)のアンソニー・ファウチ(Anthony Fauci)所長ら米政権の公衆衛生専門家らは23日、下院公聴会で証言し、米国は新型コロナウイルスで「歴史的」な試練に直面しており米国民はウイルスのパンデミック(世界的な大流行)との長期戦に備える必要があると警告した。

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 ファウチ氏は、ドナルド・トランプ(Donald Trump)大統領が新型コロナウイルスの検査実施の抑制の指示を出したことはないとも述べた。トランプ氏は先週末、ウイルスの「検査実施を抑える」よう保健当局者らに求めたとの憂慮すべき発言をしていた。

 新型ウイルスのパンデミック抑制に関する下院委員会でファウチ氏は、「われわれの誰一人として検査を抑制するよう指示を受けたことはない」と証言。検査数は減らさず、「それどころかわれわれは今後、検査数を増加させる」と明言した。

 公聴会の証言の準備原稿によると、ファウチ氏や米疾病対策センター(CDC)のロバート・レッドフィールド(Robert Redfield)所長を含む専門家らは、「パンデミックがいつまで続くかは依然として不明だが、新型ウイルス感染症(COVID-19)の広がりはしばらく続く可能性が高い」と言明。COVID-19がもたらした新たな試練は「数多く、歴史的」であると述べた。

 米国ではウイルスでこれまでに12万人余りが死亡、死者数は世界で最も多い。(c)AFP/Michael Mathes