和歌山県南紀のニュース/AGARA 紀伊民報

2024年04月25日(木)

来年7月に供用開始 紀南広域のごみ最終処分場

完成に向け、工事が進む紀南広域のごみ最終処分場(13日、和歌山県田辺市稲成町で)
完成に向け、工事が進む紀南広域のごみ最終処分場(13日、和歌山県田辺市稲成町で)
これまでの取り組みの経緯
これまでの取り組みの経緯
 和歌山県のみなべ町以南の10市町でつくる「紀南環境広域施設組合」(管理者=真砂充敏田辺市長)は13日、田辺市稲成町で建設を進めている広域ごみ最終処分場について、来年7月1日に供用を開始する予定であると公表した。完成は本年度末の予定。地域にとって長年の念願だった施設の完成が、ようやく近づいてきた。


 13日、同市元町の市ごみ処理場であった組合議会定例会で、真砂管理者が明らかにした。

 最終処分場は、阪和自動車道南紀田辺インターチェンジの北側約300メートル付近に建設している。

 埋め立て容量は19万8千立方メートルで、計画埋め立て期間は15年間。総事業費は約50億円の見込み。

 建設を巡っては、組合の前身である紀南環境整備公社を2005年7月に設立。最終候補地の選定などで事業は難航したが、14年11月に稲成町内会が建設に基本同意した。

 17年12月に用地交渉が終了し、18年2月に組合と町内会が建設同意の協定を締結。同年11月に着工した。

 真砂管理者は「(稲成町内会と)建設同意の協定を結ぶことができたことに、改めて厚くお礼を申し上げる。完成まであと4カ月余りだが、最後まで緊張感を持って現場管理に努めたい」と話した。

 定例会終了後、出席者が最終処分場の工事現場を見学。関係者の案内で現場を歩いて回り、その広さを実感していた。

 組合によると、現時点での進捗(しんちょく)率は約70%。現在は、汚水が地下へ浸透することを防ぐ遮水シートを張ったり、管理事務所を併設した水処理施設を建設したりといった工事をしている。



 定例会では、最終処分場の運転管理業務委託のため限度額7220万円(期間2020~23年度)の債務負担行為を追加するなどした20年度一般会計補正予算案を可決。19年度一般会計歳入歳出決算も認定した。