買い物環境の確保でコンビニとスーパー協業 鳥取県内初 11月開業

清野貴幸
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 昨年9月に閉店した鳥取県八頭町のJA鳥取いなば系スーパー、トスク丹比(たんぴ)店の跡地に、コンビニとスーパーが協業して出店することが分かった。11月に営業開始の予定。県によると、買い物環境を確保する方策としてのコンビニとスーパーの協業は県内で初めて。

 吉田英人町長が、1日にあった町議会全員協議会で明らかにした。旧トスク丹比店は町役場八東庁舎、若桜鉄道丹比駅などの近くにあり、旧八東町地域で唯一のスーパーだった。

 町によると、出店するのはコンビニをフランチャイズで経営する若桜町の瀬戸商店。ローソンとして出店し、鳥取市のスーパーから魚や野菜などの生鮮食品を中心に仕入れて売る。店舗面積は一般的なコンビニより広い約250平方メートルを予定し、約4分の1のスペースで生鮮食品を扱うという。24時間営業。

 土地購入費用などの半分を町が負担し、買い物環境を確保するための県の交付金も活用する。町は必要な費用を盛り込んだ今年度一般会計補正予算案を15日開会予定の町議会臨時会に提案する。

 新店舗はスーパーの機能を充実させたコンビニという形態。瀬戸商店の瀬戸和由社長は「すべて満足してもらえるか分からないが、近場に買い物ができるスーパーのような店があれば地元の人にはメリットになると思う」と話している。

 県によると、コンビニとスーパーが協業した出店は中四国でも珍しいという。平井伸治知事は、「コンビニと地元スーパーの協業での承継が決まったことを歓迎する」などとコメントを出した。(清野貴幸)

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