コラム 2020.09.04. 10:00

ここまで17人が育成から支配下へ…新たな主力候補は?

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中日のアリエル・マルティネス (C) Kyodo News

今年は9月末日が期限


 今シーズンは例年より23試合少ない120試合のシーズンとなり、様々なレギュレーションも変更されている。そのひとつが、支配下登録期限の延長だ。今季は例年の7月末日から9月30日までとなっており、8月に入ってもトレードや育成からの昇格などが行われている。

 シーズンも残り半分ほどとなり、従来であれば序盤の結果を受け、新外国人選手の獲得などがあってもおかしくはないが、コロナ禍ではそれもままならない。そうなると、トレードによる補強か、新戦力の台頭に頼るしかないのが現状だ。特に近年は、育成から支配下に昇格した選手がチームの中核に成長するなど、注目を集めている。

 そこで今回は、今年に入ってから支配下登録を勝ちとった選手たちを振り返りつつ、「活躍している選手たち」をピックアップしてみた。なお、2020年8月31日時点で、育成から支配下選手に昇格したのは以下の17人になる。


▼ 2020年新規支配下選手登録

<2月>
21日:下妻貴寛(楽天)
25日:漆原大晟(オリックス)
28日:イスラエル・モタ(巨人)

<3月>
16日:尾形崇斗(ソフトバンク)
16日:砂川リチャード(ソフトバンク)
26日:モイセ・シエラ(中日)
31日:ナティーノ・ディプラン(巨人)
31日:ホセ・フローレス(ロッテ)

<6月>
1日:和田康士朗(ロッテ)
1日:沼田翔平(巨人)

<7月>
1日:アリエル・マルティネス(中日)
8日:髙濱祐仁(日本ハム)
8日:松本 友(ヤクルト)
26日:田中豊樹(巨人)

<8月>
3日:ヤリエル・ロドリゲス(中日)
24日:大嶺祐太(ロッテ)
31日:渡邉雄大(ソフトバンク)


中日は助っ人2人が投打に活躍


 支配下に昇格した17人のうち、特に活躍しているのが中日のヤリエル・ロドリゲス投手だ。二軍で防御率0.51と圧巻の成績を残したロドリゲスは、8月3日に支配下登録されると、9日の巨人戦で一軍初先発。この試合で6回1/3を投げて1失点と好投したが、勝ち星はつかなかった。

 一軍での2試合目も巨人戦、再び7回1失点と巨人打線を翻弄し、初勝利を挙げた。その後、22日のDeNA戦でも無失点ピッチングを披露して2勝目。29日の巨人戦では相手打線に攻略されて初黒星を喫したが、ここまで4試合で2勝1敗、防御率2.70と、上々の結果を残している。

 現在は左手痛のために戦列を離れているが、中日では捕手のアリエル・マルティネスも活躍が目立った。マルティネスは7月1日に支配下登録されると、3日の巨人戦で代打に立ち、一軍初出場を記録。翌4日の巨人戦では、代打で出場した後にそのまま守備に就き、2000年7月20日以来20年ぶりとなる「外国人捕手の出場」を果たした(この試合では29年ぶりの外国人バッテリーも記録)。

 さらに、翌5日は外国人捕手では29年ぶりのスタメンも記録している。といった記録ばかりが目立つが、31試合の出場で打率.296、本塁打2本とバッティングは上々。ディフェンス面の課題も見られたが、ここからの上位進出のためにも復帰が待ち望まれる選手のひとりだろう。


チームを勢いづけた快速の新鋭


 巧打とリーグ屈指の俊足が武器の和田康士朗は、好調なロッテを支える新戦力のひとり。6月1日に支配下登録された和田は、同19日の開幕戦に代走で出場し、初盗塁を記録。6月、7月は先発出場機会が得られなかったが、8月16日の日ハム戦でついにプロ初先発。すると、その俊足に加えていきなりの猛打賞でバットでも存在感を示し、チームの勝利に貢献した。

 この活躍もあり先発出場を続けた和田は、ここまで36試合に出場して打率.257、リーグトップの16盗塁(盗塁死1)と、チームの期待に応える活躍を見せている。この調子を維持できればタイトル獲得も夢ではない。守備範囲も広く、同じ左打ちの俊足外野手として鳴らした“先輩”岡田幸文の「エリア66」にちなみ、早くも「エリア63」と呼ぶ声も聞こえてきはじめた。

 今後を楽しみにしたいのが日本ハムの髙濱祐仁だ。2014年のドラフトで入団した髙濱は、結果を残せず2019年に自由契約となり育成契約に移行。育成選手として迎えた今季は春先から好調で、7月8日に再び支配下契約を勝ち取った。翌9日にスタメン出場すると、第3打席で再支配下登録後初安打を記録。現在は二軍に落ちているが、一軍レギュラー奪取にはさらなる成長が必要だ。


育成から新たな支配下選手は?


 前述したように、今季は支配下登録期限が従来の7月31日から9月30日に延長された。特に今季はCSがなくなったり範囲が狭まっているため、シーズン終盤に消化試合が生まれるケースも例年よりは増えそうだ。そうなると来季を見据えた起用や昇格が増える可能性も考えられる。

 現在二軍には、打撃絶好調の日ハム・樋口龍之介など、まだまだ昇格が期待される育成選手がいる。期限まで残り1カ月、新たに支配下の切符をつかむ選手が現れるのか――。今後の展開にも注目していきたい。


文=中田ボンベ(dcp)

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