米アマゾン、国際イベント参加を取りやめ 新型ウイルスを懸念
米アマゾンは9日、スペイン・バルセロナで24日から開催される世界最大級の携帯電話関連展示会「モバイル・ワールド・カンファレンス(MWC)」への参加を取りやめると発表した。新型コロナウイルスのアウトブレイク(大流行)が理由という。
アマゾンは、「新型コロナウイルスのアウトブレイク(大流行)、そしてこのウイルスへの懸念が続いているため」、バルセロナでのMWCにはもはや参加しないだろうと述べた。
MWCを主催するGSMAは、約10万人を呼び込むこのイベントを開催する方針だが、ほかの複数企業も参加するかどうかを検討中であることを認めた。
韓国のLG電子や、スウェーデンの通信機器メーカーのエリクソン、米半導体メーカーのエヌヴィディア(Nvidia)などの有力企業が、すでにMWC辞退を表明している。
健康面最優先の追加対策も
GSMAは、「一部の大手出展者が今年のイベントに出席しないという決断を下したことを認める」とした一方で、「そのほかは現在も次の段階について熟考中であり、2800以上の出展がある」と述べた。
一方で、GSMAは、「参加者や出展者の健康面や安全面が我々の最優先事項であると安心させる」ために、追加の対策を導入していると明かした。
対策には、新型コロナウイルスが発生した中国・湖北省からのすべての訪問者の参加禁止も含まれる。また、中国への渡航歴がある人は、中国国外で14日間過ごしたことを証明しなければならない。
ほかにも、参加者に握手しないよう勧めるほか、発表者が使用したマイクは消毒し、交換するという。
MWCには5000人から6000人が訪れるとGSMAは推定している。
新型コロナウイルスによる死者は9日現在、910人(そのうち908人は中国大陸で確認)に上った。感染者は3万人を超えている。
航空ショーでも参加取りやめ
シンガポールで11日から開催される航空ショー「シンガポール・エアショー」でも、米航空大手ロッキード・マーチンなど複数の大手企業が参加を取りやめている。
航空大手のカナダのボンバルディアや米ガルフストリーム・エアロスペースも不参加を表明している。