除菌ジェル1万7700本を買い占め、高値で転売 アメリカ人男性が捜査対象に
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新型コロナウイルスの感染拡大を受け、世界中で消毒剤などの在庫が不足している。こうした中、オンラインで転売するために手の消毒ジェル1万7700本を備蓄していたアメリカ人男性について、便乗値上げをしたとして、テネシー州司法当局が捜査を進めている。
インターネットの各種プラットフォームは、新型コロナウイルス関連の商品を高値で掲載する販売者を厳しく取り締まっている。
テネシー州チャタヌーガ出身のマット・コルヴィン氏は米紙ニューヨーク・タイムズに対し、「とてつもなく非難された」と述べた。
コルヴィン氏は、備蓄していた除菌ジェルを寄付する考えだと述べたが、テネシー州の司法長官は同日、捜査を開始したと同紙が報じた。
州内で買占め
アメリカで新型コロナウイルスに関連する死者が確認された翌日3月1日から、兄弟と共に3日間かけて車でテネシー州を走り回り、見つけられる限りの除菌ジェルを買い占めたと、コルヴィン氏はニューヨーク・タイムズの取材に話していた。
買い占めた除菌ジェルは、アマゾンに1本約70ドルで出品していた。
出品取り消しや全面禁止も
アマゾンは、高値のハンドサニタイザーや除菌シート、マスクの出品リストを削除した。一方、オークションサイト「eBay」はこうした商品の販売を全面的に禁止した。
ニューヨーク・タイムズがコルヴィン氏について記事にすると、世界的危機でもうけるつもりかと、激しい反発が起きた。
コルヴィン氏は、その後の追加インタビューで、「まさか店頭から商品がなくなるとは思わなかった」と、後悔していると話した。
非常事態での便乗値上げは禁止
テネシー州では、州知事が非常事態を宣言した場合、需要が集中している商品の販売価格を「著しく過剰に」吊り上げ、転売する便乗値上げを、州法で禁止している。
有罪と判断されれば、最大1000ドル（約11万円）の罰金が科せられる可能性がある。
同州司法長官のハーバート・スレイタリー3世氏は声明で、「必要が高まっている最中に便乗値上げするなど、許さない。そんな真似をやめさせるため、積極的に対応する」と述べた。
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