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アップル、ゴールドマンと開発したクレカ「アップルカード」披露

更新日時
  • テクノロジー、金融大手の両社が手を組み消費者クレジットに参入
  • アイフォーンの「アップルペイ」で使用可能、各種手数料は無料
Jennifer Bailey, vice president at Apple Inc., announces the Apple Card credit card in Cupertino on March 25. 

Jennifer Bailey, vice president at Apple Inc., announces the Apple Card credit card in Cupertino on March 25. 

Photographer: David Paul Morris/Bloomberg

アップルは25日、ゴールドマン・サックス・グループと共同で開発した「iPhone(アイフォーン)」向けクレジットカード「アップルカード」を発表した。

  このカードは決済サービス「アップルペイ」に組み込まれ、利用者は金融機関の情報を登録した上で、スターバックスなどの実店舗やオンラインでの購入で使用できる。アップルペイが使える場所であれば世界中どこでも利用でき、アイフォーンの「ウォレット」機能で利用状況を確認することが可能だ。キャッシュバックの特典が付いており、アップルペイで支払った場合は全商品について2%、アップル店舗や「アップストア」での購入については3%のキャッシュバックが得られる。キャッシュバックは請求サイクルの締め日ではなく毎日行うという。

  アップルペイ担当バイスプレジデント、ジェニファー・ベイリー氏はアップルカードについて、年会費や海外利用手数料、延滞料などは無料だと説明。またアップルとゴールドマンは、利用者のデータをパートナーや広告主と共有しないとしている。アップルカードはマスターカードの決済ネットワークを利用する。アップルペイが利用できない場所でも使えるよう、チタン製の実物カードも用意されている。

  アップルとゴールドマンが手を組み参入する消費者クレジット市場では競争が激化しており、銀行各行は顧客に自社カード利用を促すための多額の見返りを提供している。カード決済ごとに加盟店から手数料を徴収する銀行は近年、カード事業の拡大に意欲的に取り組んでおり、デフォルト(債務不履行)率の低さから恩恵を受けている。

  ゴールドマンのデービッド・ソロモン最高経営責任者(CEO)は従業員宛ての文書で、「今回の提携は当社の消費者向け事業の成長における大きな一歩だ。業界をリードするデジタル・コンシューマー・プラットフォームを創設する当社のビジョンを促進する」と説明。同社は消費者クレジット分野で古いテクノロジーを引きずっていないため、アップルカードの「ベストパートナー」になったと付け加えた。

Apple Holds Unveiling Event For Media And Entertainment Services

アップルカードについて説明したアップルペイ担当バイスプレジデント、ジェニファー・ベイリー氏(3月25日、スティーブ・ジョブズ・シアター)

原題:Apple Debuts Titanium Credit Card With Goldman, Mastercard (2)(抜粋)

(キャッシュバックの詳細やゴールドマンCEOの見解を追加して更新します.)
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