米国株が反落、米中貿易摩擦が長期戦の様相
Vildana Hajric、Elena Popina-
FOMC議事要旨:金利変更に対する辛抱強さが適切と認識
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NY原油は大幅続落、米原油在庫が2017年7月以来の高水準に
22日の米株式相場は反落。中国企業5社について米国からの技術移転を禁じる措置を米政府が検討していると伝わり、貿易摩擦の長期化が意識された。米国債は反発。連邦準備制度理事会(FRB)が公表した最新の連邦公開市場委員会(FOMC)会合議事要旨では、金利変更に対する辛抱強さがしばらくは適切との認識が示された。
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米中貿易摩擦の最新動向を受け、テクノロジー株に売りが膨らんだ。FOMC議事要旨は、年内の利下げ見通しを後退させるもので、株式相場をやや圧迫した。
S&P500種株価指数は前日比0.3%安の2856.27。ダウ工業株30種平均は100.72ドル(0.4%)安の25776.61ドル。ナスダック総合指数は0.5%低下。ニューヨーク時間午後4時59分現在、米10年債利回りは4ベーシスポイント(bp、1bp)低下の2.38%。
ニューヨーク原油先物相場は大幅続落。米エネルギー情報局(EIA)の週間統計が供給だぶつき懸念をあおったほか、米中貿易摩擦が需要を鈍らせるとの懸念が持続した。原油在庫は2017年7月以来の高水準、ガソリン在庫は予想を上回る増加となった。ニューヨーク商業取引所(NYMEX)のウェスト・テキサス・インターミディエート(WTI)先物7月限は1.71ドル(2.7%)安の1バレル=61.42ドルで終了。ロンドンICEの北海ブレント7月限は1.19ドル(1.7%)安の70.99ドル。
ニューヨーク金先物相場は小反発。米中貿易摩擦悪化の兆しを受けて株式が下落、金の逃避需要が高まった。米金融当局は昨年12月の利上げで若干行き過ぎた可能性があるとのセントルイス連銀総裁の発言も材料視された。ニューヨーク商品取引所(COMEX)の金先物6月限は0.1%高の1オンス=1274.20ドル。
株式市場ではこのほか、原油安を受けてエネルギー銘柄が下落。予想を下回るロウズやノードストロムの決算を嫌気し、小売株も売られた。
FOMC議事要旨は米国債相場にほとんど響かなかった。その前の前半の取引では、メイ英首相への退陣圧力の高まりを受けた英国債の上昇が米国債を押し上げた。
原題:U.S. Stocks Finish Lower as Trade Tensions Simmer: Markets Wrap(抜粋)
Treasuries Dragged Higher by Gilts, Hold Gains After Fed Minutes
Oil Dragged Down by Swelling U.S. Stockpiles and Trade Tensions
Gold Rebounds as Trade Rift Sinks Equities; Copper Extends Drop