英国、離脱交渉再開の余地あると見込む-独仏首脳との会談後に
Jessica Shankleman、Robert Hutton-
EU首脳らはジョンソン首相の要求に前向きな姿勢-英政府当局者
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英議会の合意なき離脱反対派、非公開で会合-今後の戦略を協議
ジョンソン英首相が先週、メルケル独首相とマクロン仏大統領と会談した後で、英国政府は欧州連合(EU)離脱を巡りEUと交渉を再開できる芽が出てきているとみている。
英国の当局者1人が匿名を条件に述べたところによると、メルケル、マクロン両首脳は英国のEU離脱合意案およびアイルランドとの国境を巡る「バックストップ条項」を保持する必要性について語調を和らげているようだ。ジョンソン首相はEUに対して離脱案からバックストップ条項を撤回するよう要求している。
EUとの交渉が失敗すれば英国は合意なくEUを離脱することになる。英議会の合意なき離脱反対派は野党・労働党のコービン党首の呼び掛けで非公開の会合を開き、夏季休会明けの来週の議会でどのような行動を起こすか協議している。
ジョンソン氏が示すバックストップ条項への懸念や、この代替とするテクノロジーを取り入れた解決策に関してメルケル、マクロン両氏は協議に前向きなようだと同当局者は発言。これが離脱合意案を巡る交渉再開に向けEUの合意を引き出す突破口になるかもしれないとの認識を示した。
ジョンソン氏は先週、ベルリンとパリでそれぞれメルケル、マクロン両氏と会談。その後、先週末の主要7カ国首脳会議(G7サミット)に出席するため訪れていたフランスでトゥスクEU大統領とも会合を持った。交渉余地をつくり出す試みが現在の焦点になっているという。
原題:U.K. Sees Room for Maneuver on Brexit After Merkel, Macron Talks(抜粋)
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