原油が80ドルに達したらS&P500に悪影響表れる公算-JPモルガン
Lu Wang-
コラノビッチ氏が両資産の過去の関係を調査した上で指摘
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中東の緊張激化を受けて米中が貿易合意に至る可能性
週末にサウジアラビアの石油施設が攻撃されたことを受けて原油価格は急伸したが、株式市場に深刻な問題を引き起こすにはさらに上昇する必要がある。マルコ・コラノビッチ氏率いるJPモルガン・チェースのストラテジストらが指摘した。
原油価格が1バレル=80-85ドルのレンジに達した場合にのみ、S&P500種株価指数に「悪影響」が出始める可能性があると、コラノビッチ氏が両資産の過去の関係を調査した上で指摘した。このレンジは最近の水準である約62ドルを30%ほど上回っている。
原油高はエネルギー業界の利益と雇用を押し上げる可能性があるが、急激な上昇は米経済のけん引役である消費を損ないかねない。原油は16日に15%上げ、上昇率は過去最大級となったが、水準は依然として2008年のピークの半分未満にとどまっている。さらに、中東での対立激化を受け、米国と中国は世界経済の不確実性を減らすために貿易合意に至る可能性があると、コラノビッチ氏は指摘した。
「S&P500に悪影響を及ぼし始める原油の損益分岐点はどこか」と同氏は顧客向けリポートで問い掛け「それはまだ遠い」と記述した。
原題:JPMorgan’s Kolanovic Says Oil at $80 Is Where S&P 500 Breaks(抜粋)
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