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米経済は8月に減速、消費が予想下回る-コア資本財受注は減少

更新日時

米商務省が27日発表した米経済指標では、8月に景気が減速したことが示された。個人消費の伸びが市場予想を下回ったほか、今後の設備投資が低迷する可能性が示唆された。また物価の伸びも市場予想に届かなかった。

キーポイント

  • 個人消費支出(PCE)は、8月に前月比0.1%増-半年ぶり小幅な伸び
    • 市場予想は0.3%増
    • 個人消費は国内総生産(GDP)全体の約3分の2を占める
  • PCEコア価格指数(食品とエネルギー除く)は前月比0.1%上昇
    • 市場予想(0.2%上昇)に届かず
  • 個人所得は0.4%増で、市場予想と一致
  • 別の統計では、8月のコア資本財受注が前月比0.2%減-市場予想は横ばい
    • コア資本財受注は航空機を除く非国防資本財、設備投資の先行指標となる

Getting Thrifty

Americans spent less than expected in August even as incomes gained

Source: Commerce Department

インサイト

  • 今回の経済データは、7-9月(第3四半期)に成長ペースの鈍化が続いたことを示唆
  • 労働市場の状況を見極める上で、来週発表される9月の雇用統計が注目される
  • 米連邦公開市場委員会(FOMC)は先週、0.25ポイントの利下げを決定-2会合連続での利下げとなった
  • コア資本財受注の最近の傾向は、米中の貿易戦争と世界的な景気減速が米企業の重しとなりつつある状況を浮き彫りにしている
  • アマースト・ピアポント・セキュリティーズのチーフエコノミスト、スティーブン・スタンリー氏:
    • 「消費はなお堅調で、第3四半期は良好な状況だろう。だが当初は目を見張るような四半期になると予想されていた。そういった意味では期待をやや引き下げる必要がありそうだ」

詳細

  • PCEコア価格指数は前年比では1.8%上昇と、伸びは市場予想と一致
    • 金融当局は2%のインフレ目標に関して公式には全項目を対象としたPCE総合価格指数を基準としているものの、当局者らは基調的な物価動向をより適切に示す指標としてコア指数に注目している
  • PCE総合価格指数は前月比変わらず-前年比では1.4%上昇と市場予想と一致
  • インフレ調整後の実質個人消費支出は前月比0.1%増
  • 貯蓄率は8.1%と、前月(7.8%)から上昇
  • 実質可処分所得は0.4%増-前月は変わらず
  • 全体の耐久財受注は前月比0.2%増
  • GDPの算出に用いられるコア資本財の出荷は0.4%増(前月0.6%減)
  • 個人消費支出・所得の統計表
  • 耐久財受注の統計表

原題:U.S. Economy Cools as Consumer Spending Misses Forecasts (3)(抜粋)

(統計の詳細やエコノミストのコメントを追加し、更新します)
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