【米国株・国債・商品】株が連日で最高値更新、原油は週間で2週続落
Sarah Ponczek17日の米株式相場は3日続伸。上昇の勢いが続き、主要株価指数は再び最高値を更新した。米国と中国の良好な経済指標や低金利、貿易摩擦の緩和を背景に、投資家の楽観が強まった。
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S&P500種株価指数は8営業日連続で日中取引ベースの最高値も更新した。一方、ボーイングはフィッチ・レーティングスによる格下げが響き下落、ダウ工業株30種平均の上値が抑えられた。
S&P500種は前日比0.4%高の3329.62。ダウ平均は50.46ドル(0.2%)高の29348.10ドル。ナスダック総合指数は0.3%上昇。ニューヨーク時間午後4時43分現在、米10年債利回りは2ベーシスポイント(bp、1bp=0.01%)上昇の1.82%。30年債も下落。米財務省が20年物国債の発行計画を発表したことが背景。
ナティクシス・インベストメント・マネジャーズ・ソリューションズのポートフォリオマネジャー、ジャック・ジャナシーウィッツ氏は「昨年に吹いていた向かい風は消え、われわれを取り巻く環境が一段と明瞭になった。こうした明確性に支えられ、リスク資産がわずかながらも確実に改善している」と指摘。「大きな材料は決算だが、これまでのところは良好だ」と述べた。
米中貿易交渉の第1段階合意署名や米金融大手の堅調な決算を背景に、リスク資産の投資家は自信を持って週末を迎えているようだ。20日はキング牧師生誕記念日の祝日で米国株および米国債市場は休場となる。来週はプロクター・アンド・ギャンブル(P&G)やインテルなどが決算発表を予定している。大半の経済指標もこうしたセンチメントを支える内容となっており、中国の10-12月の国内総生産(GDP)は市場予想と一致。2019年12月の米住宅着工件数は急増した。
ニューヨーク原油先物相場はほぼ変わらず。週間ベースでは2週連続で値下がりした。供給の余剰が続いている兆しが重しとなり、米中貿易合意の署名を受けた楽観を相殺した。ニューヨーク商業取引所(NYMEX)のウェスト・テキサス・インターミディエート(WTI)先物2月限は2セント(0.1%未満)高い1バレル=58.54ドルで終了。週間では0.9%安。ロンドンICEの北海ブレント3月限は前日比23セント上げて64.85ドル。
ニューヨーク金先物相場は反発。ニューヨーク商品取引所(COMEX)の金先物2月限は、0.6%高の1オンス=1560.30ドルで終了。パラジウムのスポット価格は、供給不足と堅調な需要を背景に2008年以来の大幅高となり、連日で最高値を更新した。
原題:Stocks Surge to Record Highs; Dollar Strengthens: Markets Wrap(抜粋)
Oil Falls for Second Week as Ample Supply Offsets Trade Hopes
Palladium Tops $2,500 an Ounce in Biggest 1-Day Surge Since 2008