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TIの業績見通し、半導体産業の復活の兆し示唆

更新日時
  • 1-3月期売上高と利益の見通し、市場予想と同水準
  • 大部分の市場は安定化の兆候が見えたと説明

テキサス・インスツルメンツ(TI)が22日公表した1-3月(第1四半期)の売上高と利益の見通しは、市場予想と同水準だった。米中貿易摩擦の解決に向けて前進が見られる中、電子機器メーカーからの半導体需要が持ち直す見通しを示唆した。

  発表資料によると、1-3月期の1株利益は0.96-1.14ドル、売上高31億2000万-33億8000万ドル(約3427億-3712億円)を見込む。ブルームバーグが集計したアナリスト予想平均は1株利益が1.04ドル、売上高が32億ドルだった。

  TIは半導体業界で最大の顧客リストを持つ上、手掛ける製品は最も幅広いことから、同社の業績は経済全般の需要を映す指標とされる。同社はエレクトロニクス業界が昨年の過剰な部品発注の後、典型的な下降サイクルのさなかにあるとの見方を投資家に伝えており、こうした供給過剰は5四半期続く傾向がある。昨年10-12月(第4四半期)決算では、5四半期連続の前年比減収だったが、同社は「大部分の市場は安定化の兆候が見えた」との認識を示した。

  ラファエル・リザルディ最高財務責任者(CFO)は電話会議で、1-3月期の同社の業績予想が通信機器業界の低迷見通しで抑制されたと説明。TIにとって重要な工業と自動車の市場は近く成長軌道に戻るとの見方も示した。

  TIの株価は22日の通常取引で133.34ドルで終了。決算発表後の時間外取引では約1%値下がりした。

  10ー12月期の純利益は10億7000万ドル(1株当たり1.12ドル)と、前年同期の12億4000万ドル(同1.27ドル)から減少。売上高は10%近く減少し33億5000万ドルだった。アナリスト予想平均では売上高32億1000万ドル、1株利益は1.01ドルだった。

原題:Texas Instruments Points to Signs of Chip Industry Revival (1)(抜粋)

(CFOのコメントや株価を追加して更新します)
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