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Photographer: Kena Betancur/Getty Images North America
Cojp

米国株が反発、ウイルス対策に期待-原油は安い

更新日時

3日の米株式相場は反発。先週は週間ベースで6カ月ぶりの大幅安となっていた。新型コロナウイルス封じ込めに向けた取り組みで、米経済への長引く打撃は最小限に抑えられるとの観測が広がった。一方、商品相場は圧迫された状況が続き、銅は14営業日続落。原油先物相場は一時、1バレル=50ドルを割り込んだ。

  • 米国株は反発、テクノロジーけん引-エネルギーや資本財は安い
  • 米国債は小幅下落、10年債利回り1.53%
  • NY原油先物は続落、新型ウイルスの影響で中国需要が減少
  • NY金先物は続落、株反発や中国の現物需要懸念で

  S&P500種株価指数は上昇。中国が景気下支えに向け追加刺激措置を実施したことや、米供給管理協会(ISM)製造業総合景況指数が市場予想を上回ったことを好感した。新型ウイルス不安がほぼ2週間前に広がり始めて以降では、同株価指数はなお2%下げており、日中高値を大きく下回って引けた。この日はテクノロジー株が上昇を主導した一方、エネルギーや資本財株は値下がり。

  S&P500種は前週末比0.7%高の3248.92。ダウ工業株30種平均は143.78ドル(0.5%)上げて28399.81ドル。ナスダック総合指数は1.3%上昇。ニューヨーク時間午後4時55分現在、米10年債利回りは2ベーシスポイント(bp、1bp=0.01%)上昇の1.53%。

  QMAのポートフォリオマネジャー兼マネジングディレクターのエド・キャンベル氏は「株式相場は短期的にはリスクにさらされているが、重症急性呼吸器症候群(SARS)流行時にみられたような下げはまだ起きていない」と指摘。「新たな感染者の数字がピークに達しない限り、リスク資産は底入れしないというのが過去の教訓だ。その地点に到達したか定かではない」と述べた。

  新型ウイルスの感染拡大を背景に、この日も神経質な状況が続いた。米国株は先週、昨年8月以来の大幅安となっていた。米保健当局は同ウイルスについて大流行することを前提に準備を整えていると明らかにした。

Red metal slumps relative to gold as virus threatens economic growth

  ニューヨーク原油先物相場は続落。世界最大の原油輸入国である中国の石油需要が20%(日量300万バレル程度)減少したと、関係者が明らかにした。同国は新型コロナウイルスの拡散防止対策に努めている。ニューヨーク商業取引所(NYMEX)のウェスト・テキサス・インターミディエート(WTI)先物3月限は1.45ドル(2.8%)安の1バレル=50.11ドルで終了。一時は49.91ドルまで下げた。ロンドンICEの北海ブレント4月限は2.17ドル安の54.45ドル。

  ニューヨーク金先物相場は続落。一時3週間ぶり高値を付けた後、下げに転じた。米国株の持ち直しや、新型コロナウイルスの影響で中国での現物需要が落ち込むとの懸念を背景に、売りが優勢になった。中国は世界最大の金購入国。ニューヨーク商品取引所(COMEX)の金先物4月限は5.50ドル安の1オンス=1582.40ドルで終了。

原題:U.S. Stocks Rebound; Oil Sinks on Growth Jitters: Markets Wrap(抜粋)

Oil Slide Reaches $50 a Barrel After Virus Curbs China Demand

PRECIOUS: Gold Slips on Equity Rebound, China-Demand Concerns

(相場を更新し、第4-5段落を追加します)
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