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債券は上昇、新型ウイルス感染拡大や日銀オペ結果受け買い優勢

更新日時

債券相場は上昇。新型ウイルスの感染拡大でリスク回避が再び強まったことに加え、日本銀行が実施した国債買い入れオペが中長期債の需給逼迫(ひっぱく)を示したことで買いが優勢となった。

  • 長期国債先物3月物の終値は22銭高の152円63銭。取引開始後にいったんは伸び悩む場面があったものの、株価の下落転換を受けて水準を切り上げ、午後に入ると日銀オペ結果を好感して152円70銭まで上昇
  • 新発10年債利回りは前日比2ベーシスポイント(bp)低いマイナス0.04%、一時マイナス0.045%に低下

市場関係者の見方

SMBC日興証券の竹山聡一金利ストラテジスト

  • 残存1-3年の日銀買いオペが札割れ寸前になるなど結果は全般に悪くなかった
  • 株価がどんどん上昇しない限り金利上昇もないとの見方が強い
  • 来週の注目は超長期債オペ。10-25年で1200億円、25年超で300億円がコンセンサス。想定通りなら引き続きフラット化が進む可能性

野村証券の中島武信シニア金利ストラテジスト

  • 超長期債が強かった昨日の流れが継続した
  • 外国人投資家の国債投資再開が判明し、短中期だけでなく長期債にも需要が強まった
  • 新型コロナウイルスの感染者拡大で株安となったことも支援材料
長期国債先物3月物の日中取引推移

国債買い入れオペ

  • 対象は1年超5年以下、5年超10年以下で、買い入れ額はいずれも据え置き
  • 残存1-3年の応札倍率は1.17倍と2013年の異次元緩和導入以降で最低、残存5ー10年も1倍台。市場での売り圧力の弱まりを示唆
  • 備考:日銀:国債買い切りオペ一覧 (表)

背景

新発国債利回り(午後3時時点)

2年債5年債10年債20年債30年債40年債
-0.155%-0.145%-0.040%0.250%0.390%成立せず
前日比-2.0bp-2.0bp-2.0bp-2.5bp-3.0bp -
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