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ECBが戦略検証作業急ぐ、インフレ目標変更は7月決定も-関係者

  • インフレ、気候変動、グローバル化など8つの分科会設置
  • 政策委員会メンバーら、3月と4月の会合前にテーマ別セミナー出席

欧州中央銀行(ECB)は戦略検証を急ピッチで進める工程表を組んでおり、それによると夏までにインフレ目標変更の是非を決定する可能性がある。複数のユーロ圏関係者が語った。

  部外秘の情報であることから匿名で語った関係者によると、ECBのスタッフは作業の一部について、政策委員会の正式な承認を待たずに着手しており、先を急いでいる様子がうかがわれる。

European Central Bank President Christine Lagarde Announces Rate Decision

ラガルドECB総裁

撮影:アレックス・クラウス/ブルームバーグ

  政策検証ではインフレなど中核的な議題から、気候変動や通商など比較的新しい問題まで、テーマごとに8つの分科会が設置されたと、関係者は明らかにした。3月と4月の政策会合の直前にテーマ別のセミナーが開かれ、政策委員会メンバーが出席する予定だと、関係者の1人は述べた。

  現在のインフレ目標を変更する是非については、6月の会議で提案が出され、7月に決定する可能性もあるという。

  複数の関係者によると何も確定してはいないが、政策担当者の多くは夏までにインフレ目標に関する決定を下したいと考えている。スロバキア中銀のカジミール総裁は1月、インフレ目標について6月末までに合意をまとめる「大きな野心」があると述べた。ラガルド総裁はこれまで、戦略検証全体としては12月ごろに結果を明らかにする可能性を示唆している。

  ECB広報担当者はコメントを控えた。

The ECB's Eight-Pronged Review

原題:
Lagarde’s ECB Review Rush May See Inflation Goal Decided by July(抜粋)

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