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2月18日の海外株式・債券・為替・商品市場

更新日時

欧米市場の株式、債券、為替、商品相場は次の通り。

◎NY外為:ドル上昇、資源国通貨は下げ-ウイルスのリスク警戒

  18日のニューヨーク外国為替市場では、ドルと円がその他主要通貨に比べ堅調。新型コロナウイルスが世界経済の成長を妨げるとの懸念が広がり、安全通貨に資金を逃避させる動きが加速した。ニュージーランド・ドルなど資源国通貨は下落。ユーロは対ドルでほぼ3年ぶり安値となった。

  • ブルームバーグ・ドル・スポット指数は0.2%上昇
    • 一時は11月29日以来の高水準に達した
    • 主要10通貨のうち対米ドルでの下げが目立ったのはNZドルやノルウェー・クローネなど
    • 2月のニューヨーク連銀製造業景況指数が昨年5月以来の高水準となったことも、ドルを支えた
  • スコシアバンクのショーン・オズボーン氏らストラテジスト(顧客向けリポートで指摘):
    • ドルは「広範な上昇はかなり行き過ぎている印象があるが、支えられる状態が続くだろう。COVID-19(新型ウイルス)が活動およびマインドへの脅威となり続ける公算は大きい」
  • 米国債は軒並み値上がり。10年債利回りは一時1.5356%と、2月3日以来の低水準
  • 資源国通貨の下落は中国成長減速懸念を反映
  • NZドルは米ドルに対し一時0.8%安
  • ニューヨーク時間午後4時44分現在、ドルは対円で変わらずの1ドル=109円88銭
    • ドルは一時0.2%安の109円66銭となった
  • ユーロはドルに対して0.4%安の1ユーロ=1.0790ドル
    • 一時は0.5%安の1ユーロ=1.0786ドルを付けた
    • ドイツ欧州経済研究センター(ZEW)の期待指数は2月に急低下、予想を下回った。新型ウイルス感染拡大の海外製造業者への影響懸念が重し

原題:Dollar Advances; Commodity FX Weaken on Virus Risks: Inside G-10(抜粋)

◎米国株・国債・商品:株下落、アップルの見通し響く-国債上昇

  18日の米株式相場は下落。アップルが売上高ガイダンスを達成できない見通しを明らかにしたことで、新型コロナウイルスの経済的影響は限定されると期待していた投資家を動揺させた。米国債は上昇。

  • 米国株はS&P500とダウ平均が下落-アップルの見通しなど響く
  • 米国債は上昇、10年債利回り1.56%
  • NY原油先物は変わらず、ロスネフチ制裁と需要懸念で拮抗
  • NY金先物は続伸、アップル見通しで需要増-パラジウムは最高値

  S&P500種株価指数は最高値から下げた。アップルはウイルスを要因に生産と需要に悪影響が出ると警告した。一方、マイクロソフトとアマゾン・ドット・コム、フェイスブックは上昇し、ナスダック100指数を小幅に押し上げた。

  S&P500種は前週末比0.3%安の3370.29。ダウ工業株30種平均は165.89ドル(0.6%)安の29232.19ドル。ナスダック総合指数は0.1%未満上げて小幅ながら最高値更新。ニューヨーク時間午後4時52分現在、米10年債利回りは3ベーシスポイント(bp、1bp=0.01%)低下の1.56%。

  投資家は依然として新型ウイルスが企業や経済に及ぼす影響を見極めようと努めている。中国湖北省での感染症例拡大ペースは引き続き安定化しつつある状況だ。前日は中国の政策当局者が事業閉鎖の長期化で打撃を受けた企業の支援に動いたことを受けて、市場のセンチメントは改善していた。BHPグループは、ウイルスの影響が来月末以降も続く場合、商品価格が打撃を受けるとの見方を示した。

  ブリン・モー・トラストの最高投資責任者(CIO)、ジェフ・ミルズ氏は「市場は新型ウイルスの状況を、それが及ぼし得る影響という観点においてほとんど気にしてこなかったが、それが完全に適切と言えるのか私には分からない」と指摘。「一時的なものとなる可能性が高く、景気は回復するかもしれないが、重症急性呼吸器症候群(SARS)の時とは異なる。中国が世界経済に占める比率はずっと大きく、関連性も深まっている」と述べた。

  ニューヨーク原油先物相場は変わらずで終了。新型ウイルスを巡る需要懸念が続いているものの、米国がロシア石油大手ロスネフチの傘下部門に制裁を科したことが意識された。ベネズエラのマドゥロ政権ならびに国営ベネズエラ石油(PDVSA)と関係を維持していることが制裁の理由。

  ニューヨーク商業取引所(NYMEX)のウェスト・テキサス・インターミディエート(WTI)先物3月限は変わらずの1バレル=52.05ドルで終了。ロンドンICEの北海ブレント4月限は前日比8セント高の57.75ドル。

  ニューヨーク金先物相場は続伸。アップルが新型ウイルスの影響で売上高ガイダンスを達成できない可能性を示したことから、逃避先資産の需要が高まった。ニューヨーク商品取引所(COMEX)の金先物4月限は前営業日比1.1%高の1オンス=1603.60ドルで終了。中心限月の終値としては、2013年以来の高値となった。パラジウムは7.8%急伸し、2497.60ドルと最高値を更新した。

原題:Stocks Slump on Apple’s Warning; Treasuries Rally: Markets Wrap(抜粋)

Oil Stalls After Rosneft Sanctions Offset Virus-Led Demand Fears

A Virus-Fueled Rush on Precious Metals Sends Palladium to Record

◎欧州債:ドイツ債が上げを削る、財政緩和懸念で-英国債は上昇

  18日の欧州債市場ではドイツ債が上げ幅を縮小。財政緩和懸念が背景にある。英国債は上昇。予定通り3月11日に予算案が発表される見通しとなった。

  • ドイツ債は朝方の上げを縮小。10年債利回りは一時、2週間ぶりの低水準まで下げた。米アップルが売上高ガイダンスを達成できない見通しを明らかにしたことを受け、ドイツ債が逃避目的の買いを集めた
  • イタリア債は取引終了にかけて下落。ドイツ債とのイールドスプレッドは4ベーシスポイント(bp、1bp=0.01%)拡大して134bpとなった
  • 英国債は上昇。短期金融市場が織り込む英中銀の利下げは12月に19bpと、前日の18bpから上昇した
  • ドイツ10年債利回りは1bp下げてマイナス0.41%、英10年債利回りは3bp下げて0.61%、イタリア10年債利回りは2bp上げて0.93%
  • ユーロ参加国の国債利回りとスプレッドの一覧はこちらをクリックしてください

原題:Bunds Pare Haven Gains, Gilts Rise; End-of-Day Curves, Spreads(抜粋)

(NY外為と米国株・国債・商品を更新します)
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