トランプ米大統領は新型コロナ対策、中国の習主席は武漢を訪問
Adveith Nair-
WHO事務局長「世界的な大流行の脅威は現実的」
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韓国は新たな感染鈍化、イタリアは移動制限を全土に拡大
新型コロナウイルス感染拡大の懸念が世界の金融市場に動揺をもたらしており、トランプ米大統領は9日、経済を下支えする「極めて劇的」な措置を発表する方針を明らかにした。
大統領は給与税減税と、感染拡大で打撃を受けた産業への「非常に大規模な救済措置」を目指す。
新型コロナの世界の感染者は11万3000人、死者は3900人をそれぞれ上回っており、世界保健機関(WHO)のテドロス事務局長が「パンデミック(世界的な大流行)の脅威は非常に現実的になった」との認識を示した。
ホワイトハウスでは、トランプ大統領が首席補佐官に起用したマーク・メドウズ氏が新型コロナ検査で陽性が判明した人物との接触があったとして、自宅待機の隔離措置を取っている。事情に詳しい関係者が明らかにした。
なおトランプ大統領自身は検査を受けていないという。感染が確認された患者と長時間の濃厚接触はしておらず何の症状もないためだと、ホワイトハウスのグリシャム報道官が説明した。
一方、中国の習近平国家主席は10日午前、感染拡大の中心地、湖北省武漢市を訪問した。国営新華社通信が伝えた。習主席の武漢入りは新型コロナ発生後では初めて。国内での感染拡大を食い止めることができているとの自信を示す狙いがある。
中国国家衛生健康委員会は同日、9日に確認された感染症例が19件、死者は17人にとどまったとしていた。
韓国を見ると、10日午前0時までの24時間で新たに131人の感染が確認され、計7513人となった。保健福祉省が発表したもので、6日以降、鈍化傾向が続いている。全国の死者数は計54人と3人増えた。
欧州では、イタリアのコンテ首相が新型コロナの感染拡大を防止するため、現在北部地域に適用している移動制限を同国全土に拡大することを明らかにした。
原題:China’s New Cases Slow; Xi Visits Wuhan: Virus Update(抜粋)