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JPモルガンやシティ、株式デリバティブで増収-新型コロナの混乱に

  • 新型コロナに伴うパニック時に5億ドルの収入押し上げ-関係者
  • 混乱時の投機やヘッジなどで株式のデリバティブ取引を利用

世界の株式市場が歴史的なパニックに陥った一方、その恩恵を受けた大手投資銀行が幾つかある。

  事情に詳しい関係者によれば、JPモルガン・チェースとシティグループが株式のデリバティブ(金融派生商品)取引によって得た収入は年初来これまでに前年同期比で約5億ドル(約528億円)増加した。投資家が株価の値動きに賭け、保有資産の防衛に動いたことから取引が膨らんだ。

  新型コロナウイルスの感染拡大によって数千人が死亡し、世界経済は混乱し、イタリアでは全国的な移動制限に追い込まれた。その一方で、利益を生み出すためにボラティリティーを頼りにするウォール街のトレーディングデスクもある。彼らにとって混乱時は機会でもある。

  JPモルガンの広報担当者パトリック・バートン氏(ロンドン在勤)はコメントを控え、シティグループの広報担当者エドウィナ・フローリーガンガハー氏もコメントに応じなかった。

  詳細が非公開だとして匿名を条件に述べた関係者によると、JPモルガンは年初来これまでに同取引による収入が約3億ドル押し上げられた。シティグループは同1億5000万-2億ドルの増加だという。

Coronavirus panic triggers hike in equity derivatives trading

原題:JPMorgan, Citigroup Feast on Equity Derivatives in Virus Panic(抜粋)

  

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