トランプ大統領、東京五輪を1年延期してはどうだろうか
西前明子、竹生悠子-
大会の延期や中止一切検討していない、計画通り進める-橋本五輪相
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日米首脳会談で延期言及なし、「選択肢多数」とトランプ氏ツイート
トランプ米大統領は12日、夏に開催予定の東京オリンピック・パラリンピックについて、自身のアイデアだと前置きした上で、「1年延期してはどうだろうか」との考えを示した。
トランプ氏は安倍晋三首相に進言するつもりかとの記者団の質問に対し、「それはしない。日本政府が決断することだ」と返答。無観客試合よりは1年延期の方が良いだろうと話した。
安倍首相とトランプ大統領は13日午前に行った電話会談で、東京五輪についても意見交換した。岡田直樹官房副長官によれば、安倍首相は開催努力に言及、トランプ大統領は日本の透明性ある努力を評価した。開催延期や無観客開催の話題は出なかったという。さらに両首脳は五輪開催で一層の連携強化を確認した。
トランプ大統領は電話会談後、「完成したばかりの五輪会場は素晴らしいと首相に伝えた。彼は信じられないような仕事をしていて、本人には大変な誇りとなる。日本と偉大な首相にとって良いことが起きるだろう。多くの選択肢がある!」とツイートした。
橋本聖子五輪相は13日の閣議後の会見で、トランプ大統領の発言は承知しているとした上で、国際オリンピック委員会(IOC)も組織員会も「大会の延期や中止は一切検討していない。7月24日の開幕に向けて安全で安心な大会準備を計画通り進めると聞いている」と述べた。
国際オリンピック委員会(IOC)は12日に声明を発表し、7月に安全な五輪を開催するという日本のコミットメントに「全面的に一致協力する」方針は変わっていないと表明。IOCは新型コロナウイルスの世界的な感染拡大に直接的な言及は控えながらも、世界保健機関(WHO)の勧告に引き続き従うと言明した。
共同通信によると、組織委は「世界保健機関(WHO)の助言も得ながら、引き続き政府、東京都、その他のステークホルダーと連携をとる」とした 。