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日銀が予定外の国債買い入れ、現先オペは2週連続ー潤沢供給姿勢

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日銀の黒田総裁

日銀の黒田総裁

Photographer: Kiyoshi Ota/Bloomberg

日本銀行は13日午後、予定外の国債買い入れオペを通知した。新型コロナウイルスの感染拡大に伴って金融市場が混乱する中、潤沢な資金供給の姿勢を示している。午前には2週連続となる国債買い現先オペを実施した。

  日銀は午後1時の金融調節で、残存期間5年超10年以下の国債買い入れ2000億円を通知した。毎月末に公表される月間のオペ計画にない予定外の国債買い入れが実施されるのは2018年8月2日以来。買い入れ対象銘柄は10年物が354回~357回債、20年物が109~115回債、30年物が2回債。

  バンクオブアメリカ・メリルリンチの大崎秀一チーフ金利ストラテジストは、「政府と一体で対応しているとのメッセージ性が強い」とした上で、「日銀としてはマイナス金利の深掘りよりも、量を拡大する方がやりやすかったのではないか」との見方を示した。

  日銀は午前にも、先週2日と3日に続いて2週連続となる国債買い現先オペ5000億円を実施。期間は16日から30日までで、下限となる応札レート(期間利回り)はマイナス0.10%。オペの結果は、応札額が5億円にとどまる大幅な札割れになった。

  東短リサーチの久保田和明研究員は、「株価が急落するなど金融市場が混乱する中、潤沢な資金供給を継続していることを市場に印象付ける意図があるだろう」と述べた。一方、「足元のレポ金利はオペ金利の下限金利を下回っており、今回のオペに対する需要は限りなく少ない」との見方を示した。

  午後1時には全店共通担保資金供給オペ1兆5000億円を通知した。期間は16日から30日までで、貸付利率ゼロ%の固定金利。16日に期日が到来する同オペを継続した形となる。 

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