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安倍首相、東京五輪を完全な形で実現することでG7の支持得た

更新日時
  • 橋本五輪相は予定通り開催で準備-G7で延期論出ずと菅官房長官
  • G7テレビ会議では経済対策、治療薬開発での連携提案-安倍首相

安倍晋三首相は17日未明、主要7カ国(G7)首脳によるテレビ会議後、東京五輪・パラリンピックの開催について「人類が新型コロナウイルスに打ち勝つ証しとして完全な形で実現するということについてG7の支持を得た」と述べた。記者団への発言を官邸がツイッターで配信した。

  開催時期についてG7首脳と話し合ったかどうかについては明言しなかったが、橋本聖子五輪相は17日の閣議後会見で、首相発言について「完全な形というのは予定通りにしっかりと開催できるように準備し、それに向けて連携していくということ」として、あくまで7月の開催を目指す考えを示した。菅義偉官房長官はG7のテレビ会議では各国首脳から五輪開催を延期すべきだとの発言は「なかったと聞いている」と述べた。

  安倍首相は14日の会見では「感染拡大を乗り越えて、オリンピックを無事、予定通り開催したい」と発言していた。

  クドロー米国家経済会議(NEC)委員長がFOXビジネス・ネットワークで話したところによれば、安倍首相は2020年夏季オリンピックを開催できるとの希望を抱いていると述べ、これに対してトランプ大統領は幸運を祈ると返した上で、安倍首相をG7全体が支持していると述べた。

  朝日新聞が14、15両日に実施した全国世論調査によると東京五輪・パラリンピックは「延期する」のが望ましいとの回答が全体の63%だった。「予定通り開催する」が23%、「中止する」が9%。

  一方、共同通信によると、安倍首相は16日夕、同組織委員会会長の森喜朗元首相と官邸で会談した。五輪の延期、中止論がある中、開催を巡り意見交換した可能性もあると同通信は報じている。

経済対策、治療薬開発での連携を提案

  テレビ会議で首相は、世界経済について「非常に大きなマグニチュードで悪影響を受ける懸念がある」と指摘し、「これに見合うだけの必要かつ十分な経済財政政策を実行していく、G7としてあらゆる手を尽くしていくという力強いメッセージを発出すべきだ」と提案。新型コロナウイルス感染症の治療薬の開発について「G7が協力し、世界の英知を結集し、一気に加速すべきだ」と発言したことも明らかにした。

  こうした主張は賛同を得ており、首脳声明として発表されるとも述べた。保健相、財務相間で定期的にやり取りを行っていくことや、首脳間でも必要に応じてテレビ会議を行うことでも一致したという。

(第2、3、5、6段落を追加し、更新しました)
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