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【今朝の5本】仕事始めに読んでおきたいニュース

  • 米・加国境閉鎖と国防生産法、30日の米「封鎖」をアックマン氏提案
  • 自動車生産にブレーキ、ウイルス対策法案が上院通過、CLOを担保
A pedestrian walks towards an entrance to the Wall Street subway station near the New York Stock Exchange.
A pedestrian walks towards an entrance to the Wall Street subway station near the New York Stock Exchange. Photographer: John Taggart/Bloomberg

逃げ場がなくなった」と話すのはフランクフルト在勤のファンドマネジャー。前日のヘリコプター効果もつかの間、世界株安に世界国債安が同期し、原油や金、銅を道連れにしました。「戦時」や「封鎖」といった非常時の言葉が飛び交う米国株式市場では、ダウ工業株30種平均がトランプ大統領就任後の上昇分ほとんどを失いました。以下は一日を始めるにあたって押さえておきたい5本のニュース。

国境閉鎖と法律発動

トランプ米大統領は新型コロナウイルスの感染拡大防止対策として、米国とカナダが国境間の移動を原則的に一時遮断することで合意したとツイッターで明らかにした。「貿易に影響はない。詳細はこれから発表する!」としたが、詳細はあきらかになっていない。大統領はその後の記者会見で、国防生産法を発動すると表明した。この法律により、政府は緊急時において産業界に生産を直接指示する権限が拡大する。

30日の辛抱

ヘッジファンドマネジャーのビル・アックマン氏は、米国は30日間の「封鎖」で活動を停止し、国境を閉鎖するべきだと提言。全ての米国民に「長い春休み」を取らせるべきだとし、そうすれば感染率は大幅に低下し、相場は急上昇するとの見方を示した。家賃と金利、税金の猶予が30日間与えられれば、「誰もデフォルト(債務不履行)に陥らず、差し押さえもない」と論じた。

自動車業界が縮小

ホンダは米国とカナダ、メキシコの全工場で生産を調整し、約4万台を減産する。英国工場でも生産を一時停止する。「サプライチェーンの問題が増している」うえ、従業員の健康を考慮したという。トヨタ自動車も英国とチェコ、ポーランド、トルコに加え、北米の全工場で稼働を一時停止すると発表。前日にはフランスとポルトガル、フィリピンでの稼働停止を明らかにしていた。

矢継ぎ早の対策

米上院は新型コロナウイルス対策法案を可決した。下院は既に可決済み。トランプ大統領の署名を経て法律が成立する。病欠中の給与負担や食糧支援、ウイルス検査の補助などが含まれる。新型コロナではトランプ政権の推計1兆3000億ドルの景気対策について、議会との交渉が行われている。民主・共和の両党はすでに、次の提案について調整に入っている。

CLOの使い道

米金融当局がプライマリーディーラー(政府証券公認ディーラー)向けに設ける緊急融資プログラムでは、銀行や証券会社が差し出す担保に「AAA」格付けのローン担保証券(CLO)と債務担保証券(CDO)、商業用不動産担保証券(CMBS)などが認められる。利用は3月20日に可能になる。新型コロナに起因する資金調達難に対処する。

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