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日銀が矢継ぎ早に国債買い入れ、午後に総額4兆円の資金供給も(2)

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日銀の黒田総裁

日銀の黒田総裁

Photographer: Kiyoshi Ota/Bloomberg

日本銀行は19日、予定外の国債買い入れオペや資金供給オペを矢継ぎ早に実施した。新型コロナウイルスの感染拡大で金融市場が不安定な動きを続ける中、債券市場の過度な流動性低下に対応して、潤沢な資金供給を継続している。

  日銀は午前10時10分にほぼ全期間を対象とした国債買い入れオペを通知。残存期間1年超3年以下で2000億円、3年超5年以下で3000億円、5年超10年以下で4000億円、10年超25年以下で1000億円の国債を買い入れるとした。毎月末に公表される月間のオペ計画にはない追加的な買い入れで、新型コロナウイルス問題が深刻化して以降では13日と17日の実施に次ぐものだ。

  午後1時には固定金利方式の2本の共通担保オペを通知。期間が3月23日から30日の1週間物と、3月23日から4月13日の3週間の2つで、予定額はそれぞれ2兆円で合計4兆円の資金供給となる。それから間もなくしてからの午後1時20分には、残存5年超10年以下の国債買い入れ3000億円を再度通知した。

  SMBC日興証券の竹山聡一金利ストラテジストは、日銀の対応について、「午前中の臨時の国債買い入れオペはひとまず好感されたが、意外と応札も多かった。株価も下がっており、債券を持ちきれない投資家が多いのかもしれない」と説明。「午後の共通担保オペは、短期市場のレポ金利も下がっている中で実施されており、日銀の意図がよく分からない」との見方も示した。  

(第3段落以降を追加して更新します。)
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