コンテンツにスキップする
Subscriber Only

【欧州市況】株式が上昇、16年6月以来の大幅高-イタリア債上昇

19日の欧州金融市場では株が上昇。2016年6月以来の大幅高となった。欧州中央銀行(ECB)が新たな大規模資産購入プログラムを明らかにしたことが好感された。ECBのラガルド総裁はユーロへのコミットメントに「限界はない」と言明した。

  ストックス欧州600指数は2.9%高。イタリアのFTSE・MIB指数は2.3%値上がりした。同国債はユーロ圏国債の上げをけん引した。

Stoxx Europe 600 gains ground on Thursday, helped by ECB measures

  ECBは18日、新型コロナウイルスの感染拡大に対応し、7500億ユーロ相当の資産購入プログラムを導入すると発表。米連邦準備制度理事会(FRB)はマネーマーケット・ミューチュアル・ファンド(MMMF)を支援するプログラムの立ち上げを発表した。

  アンドバンク・ウェルス・マネジメント・スペインのゼネラルディレクター、フアン・ルイス・ガルシア・アレホ氏は「中央銀行や政府が示す『なんでもやる』という姿勢は、効果的かつ説得力のある取り組みに表れているのが分かる」と述べ、「投資家にとって市場の安定が重要な鍵であり、見通しがより明確になっている」と指摘した。

  この日の英国株は下落。内需関連の中型株を中心としたFTSE250指数は1.4%下落した。イングランド銀行(英中央銀行)はこの2週間で2度目となる緊急措置を打ち出し、政策金利を過去最低の0.1%に引き下げ、量的緩和(QE)プログラムを拡大した。

  欧州債市場ではイタリア債がブルスティープ化。ドイツ債はベアフラット化した。ECBによる大規模な対応策やドイツの刺激策を求める声を背景にリスクヘッジが巻き戻された。英国債は下げ埋めて取引を終えた。

  イタリア10年債利回りは107ベーシスポイント(bp、1bp=0.01%)下げて1.37%をつける場面もあった。

  ドイツ10年債利回りは6bp上げてマイナス0.17%。フランス10年債利回りは11bp下げて0.24%。イタリア10年債は62bp下げて1.82%。

原題:Europe Shares Have Best Day Since 2016 on ECB’s New Bond Package(抜粋)

BTPs Trim Gains, Bunds Fall, Gilts Pare Loss; End-of-Day Curves(抜粋)

    最新の情報は、ブルームバーグ端末にて提供中 LEARN MORE