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死者増え続ける欧州、新型コロナとの闘いに終わり見えず

  • 高いレベルで制限を続けなければならない-イタリア当局者
  • フランスでは高齢者施設を対象に含めたのを受けて死者急増

フランスとイタリア、スペインで新型コロナウイルス感染による死者が増えている。このことは、経済的危機の中でも各国政府にはロックダウンを終わらせる余裕がほとんどないことを示している。

  イタリアでは新たな感染症例の増加ペースが落ち、スペインとフランスでは集中治療室(ICU)への入院が減った。しかし当局者らは、欧州の広い範囲を活動停止にしている制限を緩和するのは時期尚早だと述べた。フランスでの死者数は2日、高齢者施設での死者を含めたことを受けて急増した。

  イタリア国家市民保護局のボレッリ局長は、事態が収束に向かい始めているかどうか分からないとし、「私に言えるのは、高いレベルで措置を続けなければならないということだ」と記者団に述べた。

   イタリアやスペイン、フランスは世界的に見ても死者数が多く、事態の急速な収束は見えない。イタリアのコンテ首相は早ければ3日にも企業向けの流動性供給措置を発表するとみられる。同首相はEU共同債の発行も求めている。

APTOPIX Virus Outbreak Spain

スペインでの葬儀(4月1日)

写真家:Bernat Armangue / AP Photo

  新型コロナによる死者はイタリアでは1万3915人となり、スペンも1万人を超えた。フランスは5387人となっている。

  英国では、死者急増の可能性に備えて政府が冷凍倉庫を探し始めたという。事情に詳しい関係者が明らかにした。英政府は既に、ロンドンのコンベンションセンターを臨時病院に転用している。

原題:
Spain’s Deadly Day Signals No Letup in Europe Virus Lockdown (1)(抜粋)

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