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セントルイス連銀総裁、恐慌リスク回避へ経済活動の段階的再開を訴え

米セントルイス連銀のブラード総裁は、政策当局者らは今年下期に新型コロナウイルス感染拡大に伴うリスクを低減させ、米経済へのより深刻な打撃を回避するため段階的に活動を再開させる必要があるとの見解を示した。

  総裁は6日に経済専門局CNBCのインタビューで、「いつまでも閉鎖を続けるわけにはいかない。下期の遅くまで経済活動を停止すれば、金融危機や恐慌というシナリオにさえ陥るリスクが出てくる」とし、「そうなった場合、健康への影響もずっと悪いものになるだろう」と述べた。

  ADPリサーチ・インスティテュートが発表した4月の民間雇用者数が2000万人を超える大幅な減少となったことについて、ブラード総裁は驚きではないと発言。公衆衛生を確実に守るための手段として、経済活動を一時停止したことが影響したと説明した。

  ブルームバーグが実施したエコノミスト調査によれば、8日発表される4月の雇用統計では失業率が16%と、3月(4.4%)からの急上昇が見込まれている。

  ブラード総裁は4月の雇用統計について、「過去最悪レベルになるだろう」と予想。経済活動が停止している間は失業率が「極めて高水準」となり、20%以上に上昇する可能性があると予想。その上で、「年末までに1桁台に下がる可能性はあるだろう」と述べた。

原題:Fed’s Bullard Urges U.S. Reopening to Avoid Risk of Depression(抜粋)

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