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5月6日の海外株式・債券・為替・商品市場

更新日時

欧米市場の株式、債券、為替、商品相場は次の通り。

◎米国市況:S&P500反落、ハイテクは堅調-原油6日ぶり下落

  6日の米株式市場ではS&P500種株価指数とダウ工業株30種平均が3日ぶりに下落。強弱まちまちな企業決算や、景気悪化を示す指標が材料視された。米国債は長期債が続落。

  • 米国株はS&P500とダウが反落、ナスダックは続伸
  • 米国債は長期債が続落、10年債利回り0.70%に上昇
  • ドル指数が上昇、ドルは対円で4日続落
  • NY原油は反落、石油在庫が過去最高水準
  • NY金先物は先物は続落-国債利回り上昇で需要減

  ナスダック総合指数は続伸。新型コロナウイルスの影響で世界的に外出制限がかかる状況でもアップルやマイクロソフトの業績は順調に推移するとの見方が根強く、情報技術(IT)銘柄が買われたほか、一般消費財銘柄も上昇した。この日の経済指標では、米ADPが発表した4月の米民間雇用者数が前月から2020万人減少と、2002年の統計開始後で最大の落ち込みを記録した。

  Eトレード・ファイナンシャルの投資戦略担当マネジングディレクター、マイク・ローウェンガート氏は「このパンデミックは生活や働き方を根本から変えた」とした上で、「こうした失業が仮に恒久化するような場合は、消費や経済にマイナスの影響が及ぶことになり、全く別の問題になる」と話した。

  S&P500種株価指数は前日比0.7%安の2848.42。ダウ工業株30種平均は218.45ドル(0.9%)安の23664.64ドル。ナスダック総合指数は0.5%上昇。ニューヨーク時間午後4時59分現在、米10年債利回りは4ベーシスポイント(bp、1bp=0.01%)上昇の0.70%。

  10年債利回りはここ1週間で最も大幅に上昇。米財務省が四半期定例入札で発行する国債の規模を引き上げ、期間が長めの国債発行を全体的に増やす方針を示したのが背景にある。

  為替市場では、主要10通貨に対するドルの動きを示すブルームバーグ・ドル・スポット指数が0.5%上昇と、4営業日続伸。米財務省が国債発行額を過去最高の960億ドル(約10兆1900億円)に引き上げ、年限が長めの米国債の利回りが上昇したのに連れる動きとなった。

  ドルは対円では0.4%下げて1ドル=106円12銭。連休明けを前に円の逃避買い需要が高まったことや、米中間の緊張が続く中での米国株下落が背景。

  ニューヨーク原油先物相場は6日ぶりに下落。原油在庫が増加し、全体の石油在庫が過去最高に達したことが売りを誘った。ガソリン需要は持ち直したものの、なお例年の平均を下回っている。ニューヨーク商業取引所(NYMEX)のウェスト・テキサス・インターミディエート(WTI)先物6月限は57セント(2.3%)安い1バレル=23.99ドルで終了。ロンドンICEの北海ブレント7月限は1.25ドル安の29.72ドル。

  ニューヨーク金先物相場は続落。この2週間余りで最大の下げとなった。四半期定例入札の公表を受けて年限が長めの米国債の利回りが上昇したことや、投資家のリスク選好増大を背景に、金利の付かない金の魅力が低下した。ニューヨーク商品取引所(COMEX)の金先物6月限は1.3%安の1オンス=1688.50ドル。中心限月として4月21日以来の大幅安、かつ同日以来の安値となった。

原題:Stocks Decline; Dollar Strengthens Most in 3 Weeks: Markets Wrap(抜粋)

Treasuries Mixed, Curve Steepens as Long End Slides on Issuance(抜粋)

USD Up Most in 3 Weeks on Treasury Refunding Plan: Inside G-10(抜粋)

Oil Snaps 5-Day Rally With Supply Glut Eclipsing Demand Recovery(抜粋)

Gold Falls for Second Day With Treasury Yields Reducing Demand(抜粋)

◎欧州市況:株が小幅安、ディフェンシブ銘柄に買い-ドイツ債下落

  6日の欧州株は小幅安。低調な経済統計が売り材料になった。ただ、ヘルスケアや大手生活必需品メーカーといったディフェンシブ銘柄は買われた。 

  ストックス欧州600指数は0.4%下落。50日移動平均はなお上回っている。

  マークイット・エコノミクスが発表した4月のユーロ圏総合購買担当者指数(PMI)改定値は速報値から若干上昇したが、スペインやイタリアなどの南欧諸国では景気が一段と低迷していることが示された。

  ドイツやスペイン、イタリアではロックダウンの緩和が進められているが、一部の投資家はなお慎重だ。

  メディオラナム・アセット・マネジメントの市場戦略責任者、ブライアン・オライリー氏は「再開は非常にゆっくりとしたペースで長期間にわたるだろう。それを踏まえると相場はやや先走りしたとみている」と述べた。

  欧州債はドイツ債が1カ月ぶりの大幅安。ドイツはこの日シンジケート団を通じて15年債を75億ユーロ相当を発行。予想を超える応札があった。中核国債は米国債に連れて下落した。

  イタリア債はアンダーパフォーム。ドイツ債とのイールドスプレッドは4ベーシスポイント(bp、1bp=0.01%)拡大して249bpだった。

  ドイツ債はベアスティープ化。英国債は10年債を中心に下落した。イングランド銀行(英中央銀行)は7日午前に金融政策を発表する。

  ドイツ10年債利回りは7bp上げマイナス0.51%。フランス10年債利回りは8bp上昇し0.01%。イタリア10年債利回りは10bp上昇して1.97%。

原題:Bunds Fall as Germany Sells New Bond: End-of-Day Curves, Spreads(抜粋)

European Stocks End Lower as Cyclical Sectors Fall Back(抜粋)

(米国市況を更新します)
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