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債券下落、日銀オペ結果や米金利高で売り-長期金利2週間ぶり高水準

更新日時

債券相場は下落。前日の米国長期金利が上昇した流れを引き継いで売りが先行し、日本銀行が実施した国債買い入れオペの結果で現物債需給の緩みが示されたことを受けて売りに拍車がかかった。

  • 新発10年債利回りは前営業日比2.5ベーシスポイント(bp)高いマイナス0.005%と、4月23日以来の水準まで上昇
  • 新発2年債利回りはマイナス0.15%、新発5年債利回りは一時マイナス0.12%と、いずれも約2週間ぶりの高水準
  • 長期国債先物6月物の終値は34銭安の152円27銭。一時は152円25銭まで下落
新発10年債利回りの推移

市場関係者の見方

岡三証券の鈴木誠債券シニアストラテジスト

  • 日銀のオペ結果で応札倍率が上昇し、売り圧力の強さが意識された
  • 緊急事態宣言の延長で、将来的な財政支出の拡大に伴う国債増発が警戒されて上値が重くなっている面も
  • 前日に公表された米国の国債増発は長いゾーンが中心となっていることから、日本も同様な動きになってもおかしくないという懸念もさすがに出てくる可能性はある

日銀オペ

  • 対象は残存期間1年以下、1年超3年以下、5年超10年以下。買い入れ通知額は各ゾーンとも前回から据え置き
  • 応札倍率は1年以下、1-3年、5-10年と全ゾーンで前回から上昇し、売り圧力の強まりが示された
  • 岡三証の鈴木氏
    • 長期金利が0.1%まで上昇すれば買い入れ増額の可能性もあるが、現在のゼロ%近辺の水準では日銀が特に何もすることはないのではないか
  • 備考:過去の日銀オペの結果一覧

背景

新発国債利回り(午後3時時点)

2年債5年債10年債20年債30年債40年債
-0.150%-0.120%-0.005%0.330%0.450%不成立
前営業日比+1.5bp+2.5bp+2.5bp+2.0bp+2.0bp
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