みずほFG:前期純利益は4450億円、新型コロナで引当金追加計上
萩原ゆき、藤本葵
更新日時
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貸倒引当金800億円を追加計上、純利益の従来予想は4700億円
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将来見越して事前に引き当てを積む動きは欧米など世界で進む
みずほフィナンシャルグループは7日、前期(2020年3月期)の連結純利益を4450億円に下方修正したと発表した。従来予想は4700億円だった。年間配当予想は変更しない。
新型コロナウイルス感染症による影響を踏まえ、一部与信に対して将来を見越して事前に貸倒引当金を計上する「フォワード・ルッキング」として約800億円を追加計上するとしている。20年3月期決算での与信費用総額は約1700億円となる見込み。
将来を見越して事前に引き当てを積む動きは、欧米をはじめ世界の銀行で進んでいる。4月30日には三菱UFJフィナンシャル・グループも新型コロナの影響を考慮して引当金を計上することで、前期の純利益で約350億円が影響すると発表している。
ブルームバーグ・インテリジェンスの田村晋一アナリストは、みずほFGの貸出残高が約80兆円であることを考慮すると、今回の追加引当額は10ベーシスポイント(0.1%)程度であり、収益全体としてみたときのネガティブサプライズにはならないと指摘。今後の注目は、新型コロナの終息時期が不透明な中、21年3月期の会社予想でどれだけ積み増しをするかだと述べた。
(詳細を追加して記事を更新します)
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