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ギリアドのレムデシビル、米国では当初患者に十分行き渡らない見通し

  • ギリアドは向こう6週間に米国向けに60万7000回投与分を出荷
  • 米国は30万人超の対象患者が7月末まで治療受けられず

米ギリアド・サイエンシズは、抗ウイルス薬レムデシビルを向こう6週間に150万回投与分を寄付すると表明している。だが、そのうち米国が受け取るのは半分未満で、対象となる新型コロナウイルス感染症(COVID19)の患者全員を治療するには不十分とみられている。

  ギリアドは今後6週間に、米国向けに約60万7000回投与分を寄付する。米厚生省によれば、この量で治療できる入院患者は7万8000人。米食品医薬品局(FDA)は5月初め、レムデシビルに緊急使用許可(EUA)を与えた。

  RBCのアナリスト、ブライアン・エイブラハムズ氏は顧客向けリポートで、ギリアドの寄付全体のうち8割が米国向けになると予想していたと説明。最初2回での出荷量は5万回投与分を下回り、ペースも同氏の予想より遅い。

  米国では30万人超の対象患者が7月末まで、レムデシビルによる治療を受けられないことになる。そうした状況に加え、「ほぼ年末まで供給の限定された状況が続く」ことから、州の保健当局は圧迫される可能性があると、エイブラハムズ氏は指摘した。

原題:Gilead’s Covid-19 Drug Seen in Short Supply for Americans(抜粋)

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