コンテンツにスキップする
Subscriber Only

MUFG:今期純利益4.1%増の5500億円-新型コロナの影響見込む

更新日時

三菱UFJフィナンシャル・グループは15日、今期(2021年3月期)の連結純利益予想が前期比4.1%増の5500億円になると発表した。前期の巨額減損計上の反動もあり増益を確保するものの、新型コロナウイルス感染拡大の影響で増益幅は小幅にとどまる。ブルームバーグが集計したアナリスト予想の平均は約7468億円だった。

  配当金は1株当たり25円に据え置いた。

  決算資料によると、業績目標の前提とする経済環境は20年4-6月期を最悪期とし、7-9月期以降の回復を見込んでいる。19年並み水準に回復する時期は世界全体で20年末ごろ、先進国では21年末ごろと想定。新型コロナの影響で業績目標を修正する可能性があるとしている。

  同時に発表した前期(20年3月期)の純利益は前の期と比べて40%減の5282億円だった。子会社株式の減損計上に加えて、新型コロナの影響拡大を考慮した引当金の計上などにより与信関係費用が悪化した。今期の与信関連費用総額は4500億円と前期の2229億円よりさらに増える見通し。

  1-3月期の本業のもうけを示す連結業務純益は前年同期比3.8%減の2284億円、純損益は561億円の赤字だった(前年同期は4億5700万円の黒字)。

  亀沢宏規社長は会見で21年3月期業績への新型コロナ影響は、税前利益で約6000億円、前年度への影響は約2300億円との見方を示した。また、21年3月期の与信費用について「個社を一定程度丁寧に見た上で設定した」と説明。大企業は当面必要な資金手当てはできているとした上で、「中小企業向け残高が減少していることもあり、与信費用はリーマン時のレベルにはならない」と述べた。

20年1-3月期決算の主な内容
  • 純損益は561億円の赤字
  • 資金利益は同8%増の5107億円
  • 役務取引利益は同14.7%増の3895億円
  • 株式関係損益は222億円の損失
  • 与信関係費用は1387億円の負担
Views of Japanese Mega Banks Ahead Of Full-Year Results

都内にある三菱UFJ銀行の支店(13日)

Photographer: Kiyoshi Ota/Bloomberg Photographer: Kiyoshi Ota/Bloomberg

(会見内容を追加し更新します)
    最新の情報は、ブルームバーグ端末にて提供中 LEARN MORE