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ソフトバンクGの残念な1年、孫社長の「予言」外れる-来週決算発表

ソフトバンクグループは18日、前期(2020年3月期)決算を発表する。孫正義社長が好業績に自信を見せていた1年前とは全く違ったものになりそうだ。

  昨年5月、米ウィーワークや米ウーバー・テクノロジーズ、インドのOYO(オヨ)などテクノロジー企業への投資のおかげでソフトバンクGは過去最高の営業利益を発表した。われわれの時代がようやく来た、と孫社長は会見で述べた。

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  ところが、その後の1年はソフトバンクGの歴史の中でも最悪と言ってもよいものだった。5月のウーバー上場は期待外れに終わり、9月にはウィーワークの問題が表面化し救済に乗り出すことになった。現在、新型コロナウイルスの世界的流行によって新興企業のための資金が枯渇し、シェアリングエコノミーに偏った孫氏の投資ポートフォリオはますます弱くなってきている。

  前期の営業損失は過去最大の1兆3500億円になる見通しとすでに発表された。1年前には利益の半分以上を上げたビジョンファンドが、約1兆8000億円の投資損失を計上する見込みだ。最終損失は9000億円になりそうだという。

Source: SoftBank Group filings

  さまざまな問題が浮かび上がり、数年おきに巨額資金を調達する孫社長の計画も変更を迫られた。昨年7月の発表では、ビジョンファンド2号は1号ファンドを上回る1080億ドル(当時のレートで約12兆円)の出資総額となり、ソフトバンクGも380億ドルを出資予定だった。

  しかしウィーワークの失敗は、サウジアラビア政府系のパブリック・インベストメント・ファンド(PIF)やアブダビのムバダラ開発公社に投資をためらわさせた。2月には孫社長自身が「自らの資金だけでやる選択肢もある」と述べた。

The Vision Fund’s Big Investors and Biggest Bets

Sources: Bloomberg News, SoftBank Group, SEC filings, Crunchbase

Note: Investment amounts as of Dec. 31, 2019. Investments made by SoftBank Group separate from the Vision Fund are not included. *Approximate, exact figure not disclosed.

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