ドル・円小幅高、リスクオンの流れでクロス円が下支え
酒井大輔
更新日時
東京外国為替市場のドル・円相場は小幅高。前日海外時間からのリスクセンチメントの改善を受けて、クロス円(ドル以外の通貨の対円相場)が総じてしっかりとなったことが相場の支えとなった。
ハイライト |
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市場関係者の見方
ソシエテ・ジェネラル銀行の鈴木恭輔為替資金営業部長
- ワクチン開発の話や欧州連合(EU)復興基金を巡る独仏合意など、良いニュースでリスクセンチメントとしては悪くない
- ただ、いずれも時間軸が長い話。イベントドリブンで相場を作っていきづらい部分もある。アジア時間もドル・円、ドルストレートそれぞれほぼこう着状態といえる状況
- こうした動きがパウエル米連邦準備制度理事会(FRB)議長の議会証言で変わるかというと、サプライズは乏しそう
- 株も目をつぶって高値を追いかけるのは難しい一方で、大きく崩れないという安心感もある。方向感に乏しい中で、米中関係などのリスクを見極める展開が続きそう
NBCフィナンシャルマーケッツ・アジアのディレクター、デービッド・ルー氏(香港在勤)
- リスクオンの中でドルも円も相対的に弱く、参加者が実需のみに限定されているに等しいドル・円相場は両者の綱引きで方向感に乏しく蚊帳の外という感じ
- 東京時間も日経平均が買われる中、クロス円が小じっかりで、ドル・円を下支え
背景
- 米バイオテクノロジー会社のモデルナは18日、開発中の新型コロナウイルスワクチン候補が初の臨床試験で有力な初期兆候を示したと発表
- 中国の石油需要は、新型コロナウイルス対策で政府が封鎖措置を取る前に見られた水準をほぼ回復。同国エネルギー業界の内部事情を知る複数の関係者が明らかにした
- ドイツとフランスは、リセッション(景気後退)をEUが乗り切れるよう、5000億ユーロ規模(約58兆5000億円)規模の復興基金設立を支持することで合意
- 日経平均株価は前日比299円高で取引を終えた
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