コンテンツにスキップする
Subscriber Only

ブラジルが新型コロナ感染の中心地に、対応混乱で最悪期はこれからか

  • ブラジルが19日に発表した感染者数と死者数は過去最多
  • ブラジル株と通貨レアルは世界最悪のパフォーマンス

ブラジルが19日に発表した新型コロナウイルスの新たな感染者数と死者数は過去最多となり、世界の新たな感染の中心地となっていることが浮き彫りになった。だが、国内の対応の足並みはそろわず、最悪期はこれからとの懸念が高まっている。

  感染拡大防止の取り組みを拒むボルソナロ大統領との対立のため、保健相2人が相次いで辞任し、現在は空席となっている。また、連邦政府は1万5000台の人工呼吸器を購入したが、物流の問題のため実際に配布されたのは約800台にすぎない。トランプ米大統領は19日、ブラジル人の米国への渡航禁止を検討していると述べた。

  こうした状況下で、指導者が目の前の課題に対処できていないとの懸念が投資家の間で強まっている。同国の感染者数はここ数日間でスペイン、イタリア、英国を抜き、米国とロシアに次ぐ3位となった。最新のデータでは感染者数27万1628人、死者数約1万8000人だが、広範な検査不足を踏まえると、この数字も実態を反映しているとは言えない。一方、ブラジル株と通貨レアルは世界最悪のパフォーマンスとなっている。

  ブラジルは19日、過去24時間に確認された新たな感染者数が1万7408人、死者数が1179人だったと発表した。これらはいずれも過去最多。

Brazil now third globally in virus cases. U.S., in first, not on chart

原題:
Soaring Cases, Lost Ventilators Show Chaos of Brazil Virus Fight(抜粋)

    最新の情報は、ブルームバーグ端末にて提供中 LEARN MORE