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米ボストン連銀総裁、コロナ禍対処で追加的な財政・金融措置が必要

  • 失業率は20%近くでピーク、年末時点で10%を上回る水準と予想
  • 経済的打撃を最小限にするため今は金融・財政政策を大胆に講じる時

米ボストン連銀のローゼングレン総裁は新型コロナウイルスの流行に伴う「桁外れの」経済的痛手に対処するには追加的な財政・金融措置が必要になるとの見解を示した。

  ニューイングランド・カウンシルに19日オンライン配信される講演向け原稿で同総裁は「米経済は新型コロナの公衆衛生上の危機からまさに深刻な打撃を受けている」とした上で、「感染拡大による経済的打撃を最小限にとどめるため今は金融、財政の両分野で政策を大胆に講じる時だ」と指摘した。

  ローゼングレン総裁は失業率は20%近くでピークに達し、年末時点で10%を上回る水準にとどまると予想。多くの州はウイルスが完全に封じ込められる前に制限措置の緩和を進めているが、これは経済活動が迅速に回復する公算が小さいことを示すものだとの見解を示した。

  同総裁はまたニューイングランド・カウンシル向けの講演で、各州が新型コロナの感染拡大に伴い支出や雇用の大幅な落ち込みを阻止するために連邦政府から十分な支援を得られるかどうかが自身にとって最大の懸念の1つだと説明した。

  これまでのところ州や自治体に対し連邦政府から十分な支援が実現していないと言及。前回のリセッション(景気後退)に続いて実施された州や自治体の予算カットは回復の鈍さにつながったと述べ、「そうした間違いを繰り返さないことを願う」と語った。

原題:
Fed’s Rosengren Says More Monetary and Fiscal Support Needed、Rosengren Says State Budget Shortfalls Could Deepen Economic Woe(抜粋)

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