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5月20日の海外株式・債券・為替・商品市場

欧米市場の株式、債券、為替、商品相場は次の通り。

◎米国市況:株が反発、経済活動の再開を楽観-原油は5日続伸

  20日の米株式相場は反発。S&P500種株価指数は約10週ぶり高値に上昇した。米国各地で続く経済活動再開の動きや、米連邦公開市場委員会(FOMC)会合の議事要旨公表をにらみながらの展開となった。原油は5営業日続伸。

  • 米国株は上昇、S&P500種は10週ぶり高値
  • 米国債はほぼ変わらず、10年債利回り0.68%
  • ドルは下落、FOMC議事要旨が手掛かり
  • NY原油は5日続伸、米原油在庫が2週連続で減少
  • NY金は続伸、ワクチン期待後退で逃避需要

  S&P500種は前日の下げを全て埋めた。ロウズやターゲットの決算で売上高が市場予想を上回ったことも好感された。ただ同指数は日中の高値からはやや下げた。一部中国企業の米上場禁止につながり得る法案を米上院が可決し、米中の緊張が悪化するとの懸念が広がった。主要11業種の指数全てが上昇し、特にエネルギーや金融、情報技術の上げが目立った。

  ニューイングランド・インベストメント・アンド・リタイアメント・グループのアソシエートアドバイザー、ジョン・ハム氏は「フロリダ州などで明るいデータが出ている」と指摘。「ゆっくりと通常の経済活動に戻るにつれ、そうした漸進的な改善がこの先の相場上昇に大きく寄与するだろう」と述べた。

  S&P500種は前日比1.7%高の2971.61。ダウ工業株30種平均は369.04ドル(1.5%)上昇し24575.90ドル。ナスダック総合指数は2.1%上げた。米国債市場では、10年債利回りが1ベーシスポイント(bp、1bp=0.01%)未満下げて0.68%。

  FOMC議事要旨(4月28-29日会合分)によれば、当局者らは新型コロナウイルスのパンデミック(世界的大流行)が米経済に深刻な脅威となっているとの認識で一致し、対処のためにあらゆる手段を用いる決意を示した。

  為替市場では、FOMC議事要旨を手掛かりにドルが主要通貨の大半に対して下落。一方、原油の上昇を受けて資源国通貨は買われた。

  主要10通貨に対するドルの動きを示すブルームバーグ・ドル・スポット指数は0.5%低下。

  ユーロは対ドルで0.5%高の1ユーロ=1.0980ドル。ドルは対円で0.2%下げて1ドル=107円53銭。アジア時間には107円98銭まで上げる場面があった。

  ニューヨーク原油先物相場は5営業日続伸。米エネルギー情報局(EIA)の統計が2週連続の原油在庫減少を示し、需給が均衡に向かっている兆候と受け止められた。ただガソリン在庫は予想外に増加した。ニューヨーク商業取引所(NYMEX)のウェスト・テキサス・インターミディエート(WTI)先物7月限は1.53ドル(4.8%)高の1バレル=33.49ドルで終了。ロンドンICEの北海ブレント7月限は1.10ドル高の35.75ドル。

  ニューヨーク金先物相場は続伸。新型コロナワクチン候補に対する期待が後退し、逃避需要が高まった。ニューヨーク商品取引所(COMEX)の金先物6月限は0.4%高の1オンス=1752.10ドルで終了。

原題:Stocks Rally Amid Reopening Optimism; Oil Climbs: Markets Wrap(抜粋)

Dollar Steady at May’s Low Levels After Fed Minutes: Inside G-10

Oil Rises for Fifth Day After Report Shows Market Is Rebalancing

PRECIOUS: Gold Rises on Vaccine Doubt with Silver Gaining Ground

◎欧州市況:株価上昇、ロックダウン緩和に期待-ドイツ債変わらず

  20日の欧州株は上昇、朝方の下げから反転した。米国での新型コロナウイルスのワクチン開発を巡る不安よりもロックダウン緩和への楽観が支配的となった。

  ストックス欧州600指数は1%高で引けた。米モデルナが開発する新型コロナワクチン候補の治験から得られたのは初期データであり結論ではないとの見解が報じられ、欧州株は朝方に一時0.8%下げた。

  欧州債市場はドイツ債がほぼ変わらず。経済は順次再開していくとの楽観が背景にある。ユーロ圏の他国債もほぼ変わらずだった。

  イタリア債とドイツ債のイールドスプレッドは210ベーシスポイント(bp、1bp=0.01%)で変わらず。イタリアは個人投資家を対象にインフレ連動債を50億ユーロ超売り出した。売り出しはこの日で3日目で、注文は合計約140億ユーロに達した。機関投資家向けの売り出しは21日に実施する。

  英債務管理庁(DMO)は27日に2023年償還債(表面利率0.125%)を37億5000万ポンド、2057年償還債(同1.75%)を15億ポンド、入札を通じて発行する。

  ドイツ10年債利回りはマイナス0.46%で変わらず。フランス10年債利回りは2bp下げてマイナス0.03%。イタリア10年債利回りは1bp下げて1.62%。

原題:Bunds Edge Down, Peers Mostly Steady; End-of-Day Curves, Spreads(抜粋)

European Stocks Rise as Investors Look Beyond Vaccine Pessimism(抜粋)

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