外国勢逃げ出すインド国債市場-ヘッジコストやルピー安を嫌気
Kartik Goyal-
ドル資金調達コストは低下したが外貨リスクのヘッジコスト高止まり
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外国勢のルピー建て国債保有は2月から1兆円余り減少
外国勢のインド国債保有が3年ぶりの低水準に落ち込んだ。政府が巨額の借り入れに乗り出したタイミングで、海外投資家が逃げ出している。
グローバルファンドによるルピー建て国債保有は今年のピークだった2月から7670億ルピー(約1兆900億円)減少。アジア有数の高利回り債市場のインドだが、ヘッジコストが膨らみ、利益が小さくなったことが嫌気されている。今年に入りインド・ルピーが約6%下落したことも、インド国債の魅力を低下させている。
ファーストランド銀行のトレジャラー、ハリハル・クリシュナムルティ氏(ムンバイ在勤)は「外国人投資家にとってドルの資金調達コストが低下する一方、外貨リスクのヘッジコストはしつこく高止まりしている」と指摘した。
外国勢はインド国債約1兆1000億ルピー相当を保有するが、残高全体の2%足らずだ。モディ政権は22兆ルピーと過去最大に膨らんだ中央・州政府債務に対応し、外国から資金をさらに呼び込もうとしているが、外国勢に買いを促す要因はほとんど見当たらない。
原題:Foreigners Flee India’s Bond Market Just When It Needs Them Most(抜粋)
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